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(2)南シナ海問題で、明治大学 伊藤 剛 教授に話を聞くー国営ベトナム通信

Global News Asia / 2019年8月4日 15時0分

一対一で戦えばやはりベトナムは損になると思います。ですから、通常自分たちを強くするためにはもう一つのやり方は良き友人を作るということです。ベトナムの海洋政策に賛同してくれる国、そしてベトナムの海洋政策はベトナムの国益であると同時に南シナ海を通過する、そして利用する船を持った国々全てにとって利益になるような政策を打ち出すこと、それを遵守すること、そうすると自ずとベトナムの仲間をどんどん増えていくということになるはずです。

すでに、中国が行っている南シナ海、東シナ海における海洋領域の活動というのは、国際的に大きな非難が高まっていますので、中国は世界第二位の経済大国ですが、行動様式が19世紀を引きずっている様式だと言えます。これは中国にとってもマイナスの要因になると思いますので、良き仲間をどんどん増やして良き仲間からいろいろな協力を頂くことが何よりも大事だと思います。

ただ同時に、日本では他力本願というのですが、人にばかり頼っている人というわけにはいかないので、何よりも自分たちの安全ですから、ベトナム自身が「自分たちに何ができるか」ということを良き仲間と相談しながら対応していくということが重要であるということは言うまでもありません。

逆に言えば、大きな仲間を取り入れて中国をやっつけるという勇ましい主張がありますが、それは恐らくベトナムにとって、ベトナム自身がトラブルメーカーになる恐れがありますのでそうはならないようにするということも重要だと思います。

つまり、一方で良き仲間を取り入れながら他方でベトナムがトラブルメーカーにならないように振る舞うという非常に上手な外交を行っていく必要があると思います。

 伊藤剛氏は、国際交流基金アジアセンターの2016年度フェローシッププログラムに選ばれて「ASEANと海洋問題」について調査・研究した実績のある学者。
【編集 : KH】


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