【ミャンマー】幻の日緬合作映画が復活へ 日本政府やイマジカなど、1935年制作の「日本の娘」
Global News Asia / 2019年8月30日 9時15分
2019年8月30日、戦前に日本と当時のビルマで共同制作された幻の映画の修復作業が進んでいる。モノクロ映画「日本の娘」をデジタル技術で復元するもので、日本では10月に東京で、ミャンマーでは来年3月の日本ミャンマークラシック映画祭で上映する。日本の文化庁や国立映画アーカイブが実施する事業の一環で、イマジカが修復作業にあたる。
日本の娘(ニープー監督)は1935年に制作された、ラングーン(現ヤンゴン)―東京間の単独飛行を実現したビルマ人のパイロットと日本人女性とのラブストーリー。英領ビルマでは初期の音声付きの映画でもあり、大反響だったという。フィルムは日本に保管されていたが第二次世界大戦の敗戦とともに、ほかの多数のフィルムとともに連合国軍総司令部(GHQ)が接収。1967年以降に米国から返還されたが、多数のフィルムの中に埋もれ、この作品が日本の娘と判明するには1992年まで待たなければならなかった。同映画は研究者の間では「にっぽんむすめ」という名で知られていたが、今回改めて調査したところ日本の娘が当時の呼称であることが判明したという。
7月にヤンゴンで行われた記者会見では、詰めかけた記者らが「ほかの映画も修復してほしい」などと日本の映画修復を求める声が相次いだ。日本側は事業の一環としてこのほか、ヤンゴンで日本の古典映画の上映会や、映像制作のワークショップなどを行う。
【取材・執筆 : 北角裕樹】
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