【タイ】国連機関と日本のNPOが子どもの日にミャンマー国境の難民児童を視察慰問
Global News Asia / 2020年1月18日 9時15分
2020年1月11日、タイの子どもの日と定められているこの日、国連世界平和協会(UNWPA)タイ支部と日本のNPO、SB.Heart Stationが北部のミャンマー難民児童を慰問して、現地の窮状を調査したほか子ども達に文房具などを手渡した。
ミャンマー国境と接するタイ北部ターク県メーソートにある難民児童らが通うラーニングセンターを訪問したのは、国連世界平和協会(UNWPA)タイ支部(代表:クリス・チャンジラポーン氏)とNPO法人SB.Heart
Station(埼玉県さいたま市、代表:小川喜功氏)、アジアの子供を支える会(千葉県勝浦市、代表:大森優江氏)ほか、UNWPA日本本部(北海道札幌市)の代理としてバンコクの日系企業Ts Planning社(代表:佐々木傑人氏)らが参加。持参した文房具などを子ども達に手渡しした。
舗装されてない道の先にあるノーンブワデーン・ラーニングセンターでは、子ども達が整列して一行を出迎えた。教室のパーテーションを取り払って用意された舞台では、子ども日のイベントが行われており、各学年ごとに歓迎の歌を歌って一行を歓迎した。
このラーニングセンターには、ミャンマーから逃れて来た約100人(主にカレン族)の児童たちが通っている。ミャンマー軍事政府とカレン族解放戦線の紛争激化に伴って、タイ側に逃げ難民となった彼らは、現在では地元に戻る人らもいるという。しかし、まだまだ完全に安全とは言えない状況もあることから、ここに留まって暮らしている。周辺にタイ政府による国内最大10万人が暮らす難民キャンプがあるのだが、ここに通う児童は様々な事情からそこに入ることもできずにいる子どもたちだ。
式典のあと、未だに電気もないことや、衛生的に子ども達には良くない状況にあることなど、施設の窮状について説明を受けた一行は、取り巻く環境の厳しい現実について眉をひそめながら聞き入っていた。しかし、生まれ故郷から追われて暮らす児童たちに笑顔が絶えないことには救われた思いだと異口同音に語っていた。参加した一行は、それぞれ日本からできる支援を検討するという。
【取材/写真 : そむちゃい吉田】
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