お客のことは言えない、コロナになっても口を割らない高級クラブー韓国

韓国の国旗

　2020年4月、日本では緊急事態宣言が出された。給付される手続きに手間はかかりそうだが、高級クラブも風俗も、すべての接客業の女性に補助金が出る模様だ。それでも、今夜も、申請できない末端の女性が働くような飲食業は、濃厚接触しながら営業中だろう。

　それは、韓国でも同じことだ。ソウル市江南の高級クラブに勤務する女性から新型コロナウィルスが発覚した。「高級クラブ」と位置されているわけで、下々の者が気安く出入りできる飲み屋ではない。さしずめ、銀座の一見さんお断りのような店と推測できる。

　このクラブは再三の休業勧告にも従わなかった。ゆえに、ソウル市は強制措置である営業禁止にした。

　高級クラブだから、お客さんもかなりセレブであり、身元をばらすことは店側もホステス側も再開した時のことを考えると、口にはできない。店内で濃厚接触が疑われた人物の感染経路を追おうにも回答を避ける傾向が強くみられる。

　財閥関係者や政治家、大手会社のトップたちは、たとえ罹患していても、クラブでうつってきたとは言えない。例えば政治家なら、この時節にまだクラブに出入りしていたのかと政治生命を絶たれることだろう。
虚偽の珍事艶事実の隠蔽は法令反である。しかし、クラブ側にも客側にも隠蔽しなければならない事情がある。

　市側は「法にのっとって厳正に処分する」としているが、コロナだけでも混乱した世の中で、クラブ疑惑が解明された時、韓国全土がひっくり返らねばよいが。
【編集 : TS】