【ミャンマー】WHO職員射殺、山間部から銃撃か 国軍が会見、アラカン軍の犯行と強調
Global News Asia / 2020年4月29日 7時30分
2020年4月25日、ミャンマー西部ラカイン州でWHO(世界保健機関)の職員が銃撃され死亡した事件について、ミャンマー国軍が首都ネピドーで記者会見を開き詳細な説明を行なった。国軍報道官のゾーミントゥン准将は「国軍がWHOの車両を攻撃する必要は全くない」と話し、改めてラカイン族系少数民族武装勢力のアラカン軍の犯行だと強調した。ただ、アラカン軍側もウェブサイトで「国軍の犯行」として、この会見に反論している。
事件は、20日に新型コロナウイルスの感染を調べる検体を運搬中のWHOの車両が射撃され運転手が死亡、同乗の医療関係者も負傷したもの。国軍側の話によると、ヤンゴンへ向かう途中にあるラマウン橋では、通行の妨害を図るアラカン軍がしばしば銃撃を行なっていた。20日午後には、橋の手前にある国軍のチェックポイントにWHOの車両が到着、国軍は日中は攻撃を受ける危険性があることから、午後5時以降に橋を渡ることを許可した。これを受けて橋を渡ったWHOの車両は、橋を渡り終えた後に銃撃を受けたという。銃撃は車両の左側からで、左側に座っていた運転手が死亡している。このことにより、山間部に陣取るアラカン軍の部隊によるものと、国軍は断定した。
この記者会見ではまた、内戦で市民に被害が出ていることの責任について問われた同准将が、「アラカン軍の兵隊は市民の間に隠れている。我々の攻撃で市民に犠牲が出ることはあり得る。我が軍に罪が全くないとは言えない」と答えている。
国軍とアラカン軍は、は2018年12月ごろから本格的に戦闘を開始。今年3月ごろからミンビャなどで戦闘が一層激化した。市民団体のビルマモニターによると、3月だけでラカイン州の130人が死亡している。今年3月に政府はアラカン軍をテロ組織と指定して取り締まりを強化。アラカン軍側は新型コロナウイルス対策を理由に停戦を呼びかけたが、国軍側は応じておらず、国際社会から懸念の声があがっている。
【取材/執筆 : リンニャントゥン】
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