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【ミャンマー】歴史裏側知って ヤンゴンで「英雄と悪党」の美術展

Global News Asia / 2020年7月21日 8時0分

画家の祖父であるサオシュエタイ(右)ら約20人の肖像画が解説付き並ぶ(ヤンゴン、撮影:北角裕樹)

 2020年7月17~20日、ミャンマー最大都市ヤンゴンで、ビルマ独立(1948年)前後の歴史を多角的に捉えなおす美術展「歴史を問う」が開かれた。ビルマ独立後の初代大統領で、シャン州の領主だったサオシュエタイの孫の画家、サワンゴンサ・ヤンウェ氏らが描いた約20人の肖像画が展示された。

 ヤンゴンのギャラリー「ミャンマート」で開催したこの美術展では、日本の支援を受けてビルマ独立義勇軍を結成し「ビルマ独立の父」とされるアウンサン将軍のほか、アウンサン暗殺を指示したとして処刑されたソー元英領ビルマ首相、クーデターで独裁者となったネウィン元大統領、サワンゴンサ氏の祖父サオシュエタイらの肖像画が解説付きで展示されている。独立後の内戦でカレン族の連隊を率いたルイーザ・ベンソンや、中国系少数民族コーカン族の武装勢力で権勢を振ったオリーブ・ヤンら女性も紹介。麻薬王と言われるクンサーやロー・シンハンらも含まれている。

 美術展は、アウンサンらの命日7月19日にちなんで開催された。ここでは誰が英雄で誰が悪党であるかは明言されていない。主催者は「学校では教えられない多角的な視点を提供したい」と話している。
【取材/執筆 : 北角裕樹】

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