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米国・タイに在住していた 日本人映画監督の作品『ぬくもりの内側』2021年公開

Global News Asia / 2020年8月27日 8時30分

錦帯橋を走る田中壱征監督

 2020年8月、東京都芸術文化活動支援事業「アートにエールを!」に、映画監督の 田中壱征氏が製作した日本紀行「瀬戸内の風」が出品掲載された。

 広島市原爆ドーム、広島市宇品港、廿日市市宮島、岩国市錦帯橋、竹原市町並み保存地区、尾道市御袖天満宮を舞台にした映像の中で、田中壱征監督は、広島市フイルムコミッションと広島市の協力を得て、原爆ドームを、空の上から映した空撮映像を試みた。

 1945年8月(75年前)の終戦の夏・・そして、2020年(今年)の夏・・田中監督は、二度と戦争を起こさない為にも、現在の平和な広島市の街並みを映像に残し、世界に対し「国際平和」を大きく訴えている。

 そして、田中壱征監督が影響を受けた故大林宣彦監督の代表作映画「転校生」の舞台となり、大林監督が一生涯愛した故郷「尾道市」も撮影地に取り入れた。御袖天満宮の石段は、映画「転校生」でも有名になった名所だ。

 日本人が守っていかなくてはいけない「日本の美しさ」と「平和溢れる風情」が、今回の「瀬戸内の風」映像内で見られる。

 田中壱征監督だが、新作映画「ぬくもりの内側」を製作。脚本/監督を手がけた。(公開:2021年春予定)出演は、白石美帆、三田佳子、音無美紀子、島田順司、渡辺裕之、野村真美、高樹澪、大林素子、小野寺丈、黒坂真美、スギちゃん他。主題歌は、森山良子。余命宣告をされた身寄りのない方々を受け入れるホスピスでの物語。患者、看取り人、緩和ケア医師、地元の仲間たちが「今」を生き抜き、「誰もが訪れる死」への葛藤を乗り越えながらも、人それぞれが「真のぬくもり」を大きく味わって行く作品である。

 田中監督は、2018年3月米国ハリウッド開催のオスカーアカデミー賞 / Viewing Party 90thにオフィシャル参加。

 同年10月は、フランス政府認定 フランス社会功労奨励章文化芸術部門「オフィシエ勲章」を受章され、国外でも注目を浴びている逸材。

 両親がいなく大正3年生まれの第二次世界大戦から生き残った祖父に育てられ、米国やタイ王国に在住し、40カ国以上の国を放浪した、ギャップのある人生を過ごした田中監督ならではの作品の数々なのかもしれない。

 2021年には、「日本紀行シリーズ」そして、映画「ぬくもりの内側」が、タイ バンコクを始め、東南アジアの劇場でも、お目にかかれる日が来そうだ。
【編集 : 安麻比呂】

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