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ヤンゴン証券取引所、ベンチャー向け市場を開設方針 ミャンマーの「マザーズ」誕生へ

Global News Asia / 2020年9月13日 6時0分

ヤンゴン証券取引所のオンラインイベントで、新興市場の設立を発表するマウンマウンウィン・ミャンマー証券取引委員長(イベントページから)

 2020年9月12日、ミャンマー証券取引委員会のマウンマウンウィン委員長は、ヤンゴン証券取引所にベンチャー企業向けの新興市場を創設すると発表した。規模の小さい企業が市場から資金調達することに道を開く。開設時期は明示しなかったが、証取関係者によると構想の原案はできており、政府内の調整を進めている段階という。

 同委員長が、ヤンゴン証取のオンラインイベントで発表した。同委員長は「現在上場している6銘柄はいずれも大企業だが、新しい市場は小規模の企業も登録できるようにする」などと述べた。ヤンゴン証取のインゾーミョ社長は同イベントで、東証マザーズなどを諸外国の新興市場の例を挙げ、新しく設置する市場のイメージを説明した。

 この市場は「プレリスティングボード」と呼ばれ、既存の市場であるメインボードへの上場の前段階の銘柄を取引する市場という位置づけ。証取関係者によると、株式を自由に譲渡できる法人格の「パブリックカンパニー」であることや、株主が100人以上いることなど、外形的な条件をクリアした銘柄は新市場に登録できる仕組みを想定している。上場審査に高いハードルを設けているメインボードよりも小規模の企業が登録しやすくなる見通しだ。

 現在パブリックカンパニーは260社以上あるという。投資家にとっては、新市場ができれば選択肢が広がる一方で、厳しい上場審査がないことから銘柄を選ぶ際の選択眼が問われることになる。
【取材/執筆 : 北角裕樹】

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