コロナ禍に秘境で頑張る日本人がいた 「ラオス北部の世界遺産の街、 ルアンパバーン」
Global News Asia / 2020年12月29日 8時0分
2020年12月、ラオス北部の世界遺産の街、ルアンパバーンで、レストランを経営する伊東伸悟さんに話を聞いた。
大阪出身の伊東さんは2006年エアライン系の総合商社を退職後、ラオスの首都ビエンチャンで旅行会社の設立に参加。
ルアンパバーン支店の設立をきっかけに、2008年からルアンパバーンに移住。2009年2月、ルアンパバーン初のラオス伝統舞踊ショーレストラン『Sonphao Restaurant』をオープンさせた。
「ルアンパバーンにはかつて王宮があり舞踊団があったにも関わらず、年間を通してラオスの伝統舞踊ショーを行っているところはありませんでした。若手の踊り子や演奏家たちは、技術の向上に努めていましたが披露する場は少なく、辞めてしまう人もいました。ラオスの若者に披露できる場を提供したい、観光客の方にラオス文化に触れていただきたい。そのような思いから、オープン以来10年以上にわたり、ラオス伝統舞踊ショーを行ってきました。現在、新型コロナウィルスの影響により入国制限が続いており伝統舞踊ショーは行わず、お食事のみで営業を行っております」と伊東さんは語る。
新型コロナの感染拡大により入国制限が続いており、現在は伝統舞踊ショーは中止となっている。国境封鎖後も地元住人に支えられ、今も夫婦で健在にソンパオレストランを運営し、地域密着型の才覚ある経営を行なう。
開業時からラオス料理と日本料理を提供してきたが、観光客が急減した今、日本食の新メニュー作りに力を入れている。
湯気の立つ熱い味噌汁、ホックホクの揚げたてのトンカツ。コクのある茄子の田楽、日本人の ツボをおさえた日本食も嬉しい限り。
「ルアンパバーンは小さな街のためか、ほとんどの在住外国人同士が知り合いで仲が良く、ひとつの大きな家族のようです。2020年3月下旬から1ヵ月にわたる厳しいロックダウンとStay Home生活中もSNSなどで情報交換し、みんなで乗り越えたため、より結束が強くなりました。経済活動を開始してからはコロナ禍をみんなで乗り越えようと合同でイベントを催したり、街を盛り上げていこうと取り組んでいます。ラオス人も在住外国人も、さらに魅力的な街にしていきたいと思っています」と力強く語る伊東さん。
日本から程遠いラオスの田舎町に息を吹き込んでいる存在感を感じる。YouTubeチャンネル『いとうのラオ暮らし』で情報発信中。
【編集 : sin】
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