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Amazon独自配達の闇 

Global News Asia / 2021年4月10日 6時0分

Amazon

 2021年4月、夜中に思いついて注文してしまう人も多いだろう。多くの商品が送料無料でその日のうちに着く。一度Amazon購入の楽さを体験すると、店舗まで出かけていって、しかも値段を各店で比較しながら買うことを人はしなくなる。

 日本では、Amazonの常時配達業者から、大手のY社(物によっては配達する)やS社が積極的な配達を止めた。それによって、Amazonは、自前のドライバーを手配し、玄関前などに置くだけの「置き配」を行うようになった。

 この自前のドライバーには、自営の地域の小さな運送会社が参入している場合もあるが、昨年来のコロナ禍において、定期収入額の落ちた素人も参入している。素人だから、22時以降に黒ずくめで配達にくる場合もあるし、表札も確認せずに、隣の家の玄関前に放置していく。そんな雑な配達の仕方で在っても、ニーズがあるから。

 そして、Amazonが「本日配送」と客と約束しているから、本日中になにがなんでも届けなければならない。夜中に注文されたものが、その地域の集荷場所に配達されるのは、午後から夕方にかけてだ。その日のうちに配達しなければならない。

 Amazonの労働環境が過酷なことはよく知られている。配送センターと呼ばれる巨大な倉庫の中で、誰にも見つけられずに突然死していることも、珍しいことではない。人間の命よりも時間との闘いが優先だ。

 だから、か。トイレの時間もない。会社としては、Amazonで働く者は、排尿しないと言うスタンスらしい。ドライバーも同じで、コンビニや道の駅でトイレを借りる時間すらない。そして、プラスティック瓶(おそらく、ペットボトル)に排尿せざるを得ない事態が起こっている。

 とりあえず、アメリカで発覚した。しかし、Amazonが配達している全世界で、すでに同じ現象が起きていることは否めない。

 Amazonは在庫のバリエーションが豊富だ。気にいったものを1秒でも速く手にいれたい気持ちはわかる。しかし、私たちは、便利さにあまりにも慣れ過ぎて、ペットボトルに排尿しなければならない立場の人を思いやる気持ちを見失っている。ペットボトルに排尿ということは、手も洗う時間もないということだ。コロナ禍で外出せずに物が手に入る。しかしその物、その段ボールの衛生度は…言わずもがなだ。
【編集 : fa】

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