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中国から「キムチ」が消える

Global News Asia / 2021年8月12日 13時45分

キムチのイメージ

 2021年8月、また元祖争いだ。老舗争い、宗家争いとも言う。キムチが、中国特有の漬物である「泡菜(パオツァイ)と表記翻訳されたことに、中国側が抗議の意思を持って、「泡菜」から「辛奇(シンチ)」に変えると表明した。これは、改正「公共用語の外国語翻訳および表記指針」という一種の法律としてだ。

 中国側は、あくまでも、キムチと4000年の歴史を持つ中国料理である「泡菜」を明確に区別したいのだ。かの国に抗議しても、なかなか面倒くさいので、4000歩譲って、自国の表記を変えるとは、なかなか太っ腹の決断だ。

 中国には、元々「キ」や「キム」という音を表す文字がない。昔から、かの国に溢れているこの音を認めないという姿勢でもあるかのように。

 だから、日本人などが普通に「キムチ」とカタカナ表示していても、中国では頑なに「そんな文字はない」で通してきた。

 しかし、かの国の人種も中国に多く潜り込んでいるわけだし、世界のグローバル化において、しょうがねえなあ~という太っ腹な決断を下さないわけにはいかなかったのだ。

 「辛奇」は、2013年に中国の農林畜産食品部が作り出した漢字だ。辛い、奇妙な食べ物…中国でプール状の漬け樽、いや、漬け溜で裸の男性が身体でかき混ぜている映像が世界中に流布したとしても、貴重な輸出資源であっても、認めない。辛いおかしな食べ物だよ! って意味だ。たまたま、ギリギリ、発音が似ているので、翻訳用語にしたと言う。

 国と地方自治体の広報資料やネットでは、もう「辛奇」としか表記されない。民間には強制しないという方針だが、韓国の企業が、中国国内でキムチを販売する場合は、中国の消費者の使う言葉に則さなければならないという法律も存在する。つまり「キムチ」は使用範囲がほぼなくなる。

 「キムチ」という言葉自体、中国人は強い嫌悪感を抱いている。その不快だという国民感情を、中国政府が受け入れた証が「辛奇」一択なのかもしれない。

 まあ、かの国は、ベクトルの方向が定まらないプライドをお持ちだから、すぐに使うだろうね。売れればいいのさ。
【編集 : fa】

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