【コラム】誰に聞いて、83％という数字が出たのですか？ 韓国

韓国のイメージ

　2021年9月、韓国の釜山大学韓医学専門大学院が、聞き捨てならないアンケート結果を発表した。日本人1500人を対象にしたという。この1500人は、生粋の日本人なのだろうか…。回答者の83％が、「韓方医診察」のために、韓国を訪問したいと答えたと言う。83％とは、1245人。

　「漢方」ではない。誤字ではない。「韓方」なのだ。なんだ、それ？ 。

　ちなみに「漢方」の方は、中国四千年の恵みたいに受け取っている人がいたら、それは間違い。確かに手法としては中国が起点だが、「漢方」は日本で生まれた医学だ。中国に専門医がいるとしても、日本国内の一子相伝の街の漢方薬局の知恵に勝るものはない～最近は薬機法や薬剤師資格の問題で、生薬を独自処方することは厳しい環境に置かれている、なので、市販の漢方薬を売っている場合も多い。

　では、韓方とは、なんぞや。すごく簡単に言えば、参鶏湯の作り方みたいな、良い食べ物は身体にいいから、組み合わせによってはダイエットや体質改善になるよ～みたいなものだ。中国を起点にするところは、漢方と同じだが、日本が細かな生薬にこだわるのに比べて、韓方は朝鮮人参などの食品にもなるものをベースにしている…というか、「漢方」にかなり近づけている医学と言ってもいいかもしれない。

　アンケートに寄せられた声には「韓国の韓医学が、日本の漢方医学より専門的」だと言うものもある。これを書いた方は、漢方のなにを知っている方なのだろう。

　こんなざっくりしたアンケートを元に、日本人の10人のうち8人は、韓方医の診察を受けるために韓国を訪問する意思として発表されては、迷惑である。ある意味、国際問題だ。

　日本人のニーズに合う多彩な形態の特化プログラムを開発すると、大学院では意気込んでいる。だから、聞いた1500人って、誰？ 。
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