【コラム】それは、本当に女性の健全な身体を考えてのことかー中国
Global News Asia / 2021年10月5日 6時0分
2021年9月、中国国務院は、医療目的ではなく行われる人工中絶を減らす方針を示した。医療目的ではないことには、性別選択的な中絶を阻止するための厳格な措置を導入。2018年には、望まない妊娠が理由の中絶は、女性の身体に有害である、さらに不妊の原因にもなると定義づけている。
中国では「一人っ子政策」などの影響で、少子高齢化が進み、国家形成の問題にも波及している。中国においては、日本のような姓の選択などの問題はない。しかし、一人っ子同士の結婚では、双方の親の高齢化による介護の問題が現実にある。その孫も一人っ子だと、両親祖父母曾祖父母など一人っ子が抱えきれない。
国家的には、税収入など人口が減ればそれは、当人の介護問題よりも切実だ。ゆえに、一人っ子政策は廃止されてしかるべき政策だったとも言える。
しかし、時代は、個々の生き方に重きが置かれ、一人っ子だろうと兄弟姉妹がいようと、戸籍を操作する結婚や出産はさほど重要視はされないようになった。
個人の自由を考えると、パートナーは必要でも、子どもは必要でないと考える経済階級も存在する。それが一人っ子政策のもたらした後遺症だ。
いまさら産めよ増やせよ、税金を払えよと国に言われても納得はいかないだろう。国のために生きて居るのではなく、自分のために生きて居るのだから。
望まない妊娠の中には、家族における経済的な問題ではなく、レイプなどの犯罪で妊娠してしまった場合も含む。女性には産みたくないわけが確実に存在する。産むわけにはいかない妊娠も存在する。それは、可能性としての将来の不妊をちらつかされても、揺るがないものだ。
一人っ子政策を組む前に、このような未来像を描けなかったのだろうか、中国政府は。
国際的にも女性の地位向上は伸びている。そうした観点からして、国家が困るから、中絶するなは、まったく理不尽な方針である。
【編集 : fa】
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