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【タイ】「菜食週間キンジェー始まる」14日まで、タイ全土

Global News Asia / 2021年10月6日 6時0分

「齋」の字をあしらった黄色い旗を文字通り旗印にした飲食ブース(2019年・タイメディアより)

 2021年10月6日、タイでは毎年恒例となるキンジェーが始まった。14日までの期間中、肉類を摂らず菜食に徹したり、プーケットでは世界的に有名な奇祭ベジタリアンフェスティバルもこの期間に行われる。

 キンジェーとは、もともとタイに移り住んだ中国人、主に潮州(広東省東部)の人々が持ち込んだとされる習慣で、期間中に街中の飲食店などに掲げられる黄色い旗にある「齋」を潮州語でジェーと呼んだことからタイ語の食べるという意味のキンと繋げてキンジェーと呼ばれている。また「齋」には、八戒を避けるという意味があり、八斎戒に従って正午以降は何も食べなかったり、肉を食べないこととされている。

 かつては、中華系タイ人だけが行ってきたこの慣習は、健康ブームが大きく牽引してタイ全土に広がった。期間中は菜食中心の食生活に努めるが、その目的は心と身体の洗浄とカルマ(業、罪)を避ける意味もある。肉を食べないことで、多くの生命を救うとされている。また、身体の洗浄には期間に入る直前に胃の洗浄を行うことが良いとされる。そして、肉以外にも辛いもの、酒類、牛乳、バター、動物性オイルなど動物を原料とする調味料などのほか、にんにく、玉ねぎ、長ねぎなど匂いの強い野菜も禁止される。スーパーなどで「齋」のマークをつけて販売されているものは、これらの原料を用いていない証とされている。

 キンジェーが行われる期間は、太陰暦に基づいているため毎年日程が違う。またこの期間中にプーケットで行われるベジタリアンフェスティバルでは、身体中に長い針などを刺して苦行する行者姿の若者達がパレードを行い、世界中から観光客が見物に訪れる。しかし、今年は新型コロナ蔓延の影響で厳格な感染防止策のもとで、これまでより規模が小さくなる模様だ。また、バンコクの中華街でのイベントは中止にされてしまったが、今月からレストランでの店内飲食が緩和されたのが救いだ。
【編集 : KK】

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