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【コラム】クーデターが起きる予兆かー北朝鮮

Global News Asia / 2021年10月12日 6時0分

北朝鮮の国旗

 2021年10月、北朝鮮の最も偉い人の妹様の発言がとても柔らかくなった。隣国である韓国に対して今まで、一貫して相手にしたくない発言をしてきたのに、いったいなにが起きているのだろう。本当にほどこしを行うかは別にして、韓国は、北朝鮮がSOSを出したときにいつでも援助できるような予算を組んでいる。

 最も偉い人の談話と思われる言葉も報道されるが、映像などに出てくる度に、その容姿は変化しており実在するのだろうかということすら囁かれている。

 さて。北朝鮮の食糧事情が悪化している。都市部の住民がバタバタ餓死している(これは、コロナ罹患者は0と言っている手前、本当に餓死なのかという視点もある)。

 人間は、飢えが高じると、もう分別が無くなる。それは人間とて、動物だからだ。動物になった人間は、国の言うこと、ましてや法律など守らない。守っても腹が減っていることには変わらないからだ。

 農村や山間には、穀物窃盗団まで現れている。個人で盗むよりは徒党を組んで盗んだ方が効率はいい。数百坪規模の菜園が狙われ、トウモロコシだけでなくジャガイモなどあらゆる野菜が狙われている。

 個人の農場を狙って捕まった場合、懲役5年以下。日本の刑務所のように、臭い飯と揶揄されるが三食約束されているわけではない。それこそ刑務所で餓死だ。餓死するなら、盗んでも食いたいは、人間の本能だ。

 ただ、窃盗団は今年に限っては、国営の共同農場も襲っている。10年以下の懲役だが、死刑にされる場合もある国営。それでも、空腹には、変えられない。むしろ合法的に、死刑にされた方が、家族に金銭の面倒をかけないという思いだろうか。

 政府は、国民に日々の所在(アリバイ)確認の証明書を義務付けた。しかし、窃盗団には入れない国民だって、空腹は同じだ。ちょっとの間でできる窃盗。家庭菜園を狙うのだ。ある意味、食物の種を手に入れる国民しか家庭菜園はできない。深夜の散歩の途中にちょっと失敬。それを行うのが多数になれば、家庭菜園の持ち主は食べることができない。家庭菜園であろうと、24時間家族で監視するようになった。それでも、トイレに行った隙や交代の数分間にやられる。

 もっとも、身内すらもう信じられない状態らしい。まったく同居家族経営ではなく、親族などの協力になると、とにかくポケットのたくさんついた作業着を着て、作業の隙に、突っ込む。

 無事に収穫されたものも、輸送の途中に、貨物列車の中で消えることもある。パトロール隊という名の没収が待っているので、それらがいる駅の一つ前あたりで荷物を投げる~投げたのを拾われて消える危険性もある。

 天候不順、非効率な農業生産技術、軍幹部までが食料泥棒と化する。完全に飢えた国民が、クーデターを起こす。同じ死ぬならば、一口でも何かを口に入れてから死にたい。そこには、もう偉い人や厳罰もない。
【編集 : fa】

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