フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業・2隻目が進水式ー三菱造船
Global News Asia / 2021年11月20日 8時0分
2021年11月18日、「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業(フェーズ II)」として調印された円借款事業で、2隻目となる多目的対応船(三菱造船製造)の進水式が、三菱重工・下関造船所 江浦工場で行われた。
この後、艤装工事、試運転などを経て、2022年5月にマニラへ回航し、2022年9月に命名・引渡しが行われる予定。また、すでに進水式を実施済みの1番船については、2022年2月下旬にマニラへ回航、5月に命名・引渡しが行われる予定だ。
多目的対応船は、荒天時の救難活動や沖合・沿岸域での巡回業務において重要な役割を担う。本船は長さ約96.6m、最大速力24ノット、4,000海里以上の航続距離能力を有するほか、排他的経済水域(EEZ)を監視する能力を持つ通信設備やヘリコプター用設備、遠隔操作型の無人潜水機、高速作業艇など、海洋状況の把握と海事法執行活動に必要な装置や機器を装備している。フィリピンのEEZや公海における海難事故や海上犯罪への迅速な対応能力の向上に寄与する。
11月16日には、海上警備能力が脆弱なため、中国海警局船が、フィリピン軍の兵士が常駐する岩礁への補給物資を載せた輸送船の進路を妨害し、放水するなどの威嚇攻撃を受けるなどの事態が起きた。南シナ海では、中国による脅威が強まっている。
【編集 : Eula Casinillo】
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