【コラム】赤道色ではなく、中国色の赤に染まるアフリカ
Global News Asia / 2021年12月17日 6時0分
アフリカの地図のざっくり言えば、右側中ほどに位置するウガンダ共和国。そのウガンダ共和国のエンテベ国際空港が、中国資本に乗っ取られる可能性が色濃くなってきた。
遡ること6年、2015年11月に、ウガンダ共和国は、中国輸出入銀行から利率2%で約2億ドル(約227億円)の借金をした。借りた理由は、エンテベ国際空港の拡張工事であり、協定も結ばれた。
借款協定期間は20年。そのうち7年間は措置期間として利息のみの返済だ。毎年400万ドル、これは払えている模様だが、再来年度の元本支払時期に、返済が出来ない状況になってきたのだ。想像もしなかったコロナ禍が到来したことも一因だろう。しかし、中国という国が、一国の7年後を想像もせずに貸し出しをするとは思えない。今、ウガンダと中国は、激しい協議を続けている。
払えなかった場合、借款協定によって、エンテベ空港と関連資産が、中国輸出入銀行に差し押さえられることになっている。接収されるのだ。協定の中でウガンダ政府は、主権免除を放棄しているので、国際機関による仲裁や保護は一切受けられない。
エンテベ空港は、ウガンダ唯一の国際空港だ。毎年200万人が利用する。拡張工事は、現時点で四分の三程度進んでいる。もう少しだ。完成すれば、あと50%の増加が予想されている。
国家としての見解~国民をなだめる答弁としては、この借金は、商業契約であって、航空局に返済能力がない場合は、政府が介入するから問題はないとしている。しかし、空港以外にも、水力発電所建設と高速道路建設も含まれている。そこが、中国資本になる可能性はある。
2017年には、借金を支払えなかったスリランカが港を中国に「99年間」貸すことになった。ケニアでも港において、中国とお金の問題がある。
借りるのが容易いということは、返すことが容易でない場合が多い。最初、中国は優しい。取り立てになったら、怖い。その筋の方のように怖いだけでなく、国ごと乗っ取ろうという思惑があるからだ。
【編集 : fa】
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