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【コラム】そんなに人一人信じられないなら生きていけないじゃないかー北朝鮮

Global News Asia / 2021年12月26日 7時0分

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 テスト時のカンニング。隣の席の答案を盗み見するとか前のヤツが見せてくれる(双方とも正解率に確証はない)以外、カンニングの道具は自らが作らねばならない。小さな紙に書くとか、袖の隠れた部分に書くとか。書く=覚えるとならないから、問題がとけないのではないかとも思う。それだけ細かく書けば、たいていが頭に入るはずなのだが。

 昨今では、スマホ利用は元より、マイクを仕込み、イヤホンで回答を送ってもらう。そこまでしなければならないものでもないだろう。なぜ人は、カンニングがやりたくなるのか、筆者はまったく理解できない。テストに出る問題の99%が社会に出て使わないよ! 。追試を何回も繰り返して、学校の恩情に縋る方が楽であることは間違いない。

 さて。北朝鮮の受験生もまた、カンニングをする。少なくとも富裕層の子ども以外、文明の利器は使えないだろうから、原始的なカンニング方法なのだろう。しかし、かの国は、そんな若気の至りすら認められないのだ。特に、北朝鮮の唯一の最高学府である金日成総合大学の受験者には。受験生一人一人の問題が違うというのだ。それは、問題を作る大学側もかなりの苦労を強いられるし、採点もまた然りだ。

 ある意味、受験生の親が軍の有力な関係者の場合、合格が約束された問題が用意される場合もある…というのは穿った見方だろうか。例えば、試験を配る際に、一回地面に落としてシャッフルすればそれは回避できるが、それをする勇気のある監督教官はいないだろう。

 北朝鮮には、「わき見をするな」という童謡がある。カンニングのテクニックがあまりにもあるためだ。それは替え歌じゃなく、童謡と呼んでいい歌なのか。カンニングの専門誌まであるそうだ(かの国では、きっと裏売買なのだと思いたい)。

 金正恩総書記は、教育方法を時代的要求に合わせて絶えず改革し、教育の質を上げることを強調している。総書記もまた同窓生であり、情報工学を学んだと言う。つまり同級生らのカンニングのテクニックにびっくりしてトラウマになった可能性もある。

 カンニングで大学生になったはいいが、勉強についていけなければ、本当に親が有力者じゃない限り脱落していく。カンニングの方法には長けている民族ではあるのだから、少なくとも小頭はいいことを誇れば、いいのではないだろうか。
【編集 : fa】

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