【コラム】除雪、雪かきしてくれた人に一票あげるよ！ 韓国

雪景色イメージ

　2021年年末から2022年年始の大寒波と、大雪には、日本でも閉口した。アメリカではハリケーンが多発している。これは、ラニャーニャ現象のなせる業とも言える。日本でも、豪雪災害地には自衛隊が発動され、雪かき作業をしている。

　「日本海」を隔てた隣国の韓国でも、大雪に見舞われている。韓国では大雪の時、大韓民国軍が出動する。それは除雪のためだけでなく、むしろ除雪は豪雪地域の民間除雪作業隊にお任せして、将兵たちは、一人暮らしの高齢者支援に回る。一般の高齢者も優遇されるが、韓国戦争参戦勇士(元兵士)に対しては、もっと手厚い支援を行う。

　これが国民の中では、不公平という声に代わっている。

　兵士が元兵士を助けるのなら、国民のことは、自治体の公務員が助けるべきだという。なんの補償を受けることのできない若者が、なぜ雪かきで苦労せねばならないのだということだ。その中には、もちろん、徴兵された若者が、雪かきさせられてかわいそう。親を助けるべきなのに見知らぬ年寄りの救助をしていて命を落としたらだれが責任を取るのという考えも入っている。

　陸軍からすれば、公務員や軍隊全員が力を合わせなければ、大雪は乗り越えられないと広報している。国民は、除雪作業は軍人の基本業務である。軍人がそうならば、同じような立場の公務員も周辺道路の除雪作業をしろ。そして「時々、励ましの声がけはするよ」と。

　日本人的観点から言えば、自分の家の周辺に降ってしまった雪は自分でなんとかしなければならない。特に降雪が多い東北以北の人間の認識はそれだ。自衛隊が来たら、むしろとんでもない災害という認識になる。

　どうだろう。韓国では大統領選が控えている。候補は当然ながら、事務局、後援者全員が、お揃いのウィンドブレーカーを着て雪かきを積極的に行っては。これはなんら選挙違反ではない。お互い様の論理でやれる。韓国各地でゲリラ的に行えば、知名度も上がるだろう。まあまあ大統領になりたいような韓国人に、共助の気持ちなんか、ミジンコもないか…。
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