【コラム】がんばれ! リトアニア
Global News Asia / 2022年1月26日 7時0分
2021年、今や世界中の土地を買いまくったり、名義変更したり、借金させて返済できなくても条件出したりで、世界征服・世界全中国化を目論んでいる大国に、小国でありながらも地続きであるリトアニアが挑みかかった。
リトアニア人は、おおらかというかとても気持ちのさっぱりした国民性でよく知られる。しかし、かつてはソ連邦の一国として扱われ、ソ連が崩壊して一番先に独立を決めた秘めたる情熱のある国、プライドの高さを持っている。情にも厚い。リトアニア議会が、中国の新疆ウィグル自治区での人権問題で「ジェノサイド(大量殺戮)」を決議したのは、昨年5月のことだ。そして、中国の世界征服の一つ、中・東欧で進めている経済圏構想から離脱した。
この離脱は、中国がロシアと接近している警戒感からでもある。かつて自分たちを支配した国と、「いつかはどちらかのつぶし合いになる」としても連立を組もうとしていることは、リトアニア人民からして許せないことだったのだろう。
11月に、リトアニアは、首都ビリニュスに台湾の大使館を開設した。それを「象の足の裏にいるネズミか蚤のようだ」と笑い飛ばしたはずの中国は、即刻中国にあるリトアニア大使館を「臨時代理大使事務所」とし、名称的には外交ランクを格下げした(大使館に用事のあるものは、名称がなんであっても、必要なことをしてくれればなんの問題もない)。
そして、どうしたことか、12月上旬の数日、中国税関の電子通関手続きシステムリストから、リトアニアが除外された。こんなナイスタイミングで、起こるなんて、中国は奇跡の国かもしれない。中国に向かっていた、リトアニアの輸出物は、数日分だけ、輸入されることがなかった。加えて、正しくリストに加えられた後も、その数日間分の受け入れは、今年になっても認められてはいない。どうした! 中国。
蟻んこ1匹の力で、ダムも決壊するという。中国のイケイケドンドンは、リトアニアという「笑った顔で、シャープに制裁を下す」まるで仕事人のような国に阻まれる可能性が出てきた。がんばれ! リトアニア。2022年、おもしろい展開を待っている。
【編集 : fa】
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