【コラム】ステマ？ 尹大統領を真似たい国民ー韓国

韓国イメージ

　2022年5月10日に就任した韓国の尹錫悦大統領は、今、なにをするにも注目を浴びている。先日は夫人とデパートに買い物に出かけた。事前にデパートに訪問の連絡はなく、関係者はかなりびっくりした～警備体制はいったいどうなっているのだろう。

　さて。その際に購入した韓国・国産の紳士靴はすでに売り切れてしまうほどの売れ行きになっている。会社のHPは、買えない人がどんなものか見ようとアクセスし、サーバーダウンしてしまった。

　会社の名前は「ヴァイネル」。ハングルで書けばまったく違う文字になるだろうが、VとCを入れ替えると、マリリンモンローが寝る時に纏った香水のブランド名に限りなく近いことがちょっと笑える。もともとは、ウォンギル(…ウオンをさらに値切るとも聞こえなくはない)という会社だった。創業は1994年、まだ28年目の比較的新しい会社だ。履きやすい靴をテーマにして、紳士靴もレディース、ゴルフシューズまで守備範囲は広い。価格帯は、20万～40万ウォン(約2万円～4万円)がメイン。180円ほどのマッコリを飲むにも財布と相談してやめておく韓国の庶民には高値の花とも言える靴だ。そもそも、庶民は、デパートに行って靴は、あまり買わないものだろう。それでも、サーバーダウンするくらいだから、潜在的お金持ちが多いのか、見るだけならタダって感覚なのか。

　同時に夫人のファッションも、中から下の価格帯のネット商品だという事実が広まってから、売り切れ続出だ。Aラインのスカートなど、日本円で5400円だったから飛ぶように売れた。夫人の名前を冠にした「金建希スリッパ」も「金建希ジーンズ」も「金建希スカーフ」も出来た。なにも同じでなければならないというものではない。お国柄的に限りなく同じく見えるもっともっと安い商品を一晩で作り店頭に並べる、もしくはネットショップにUPすればバカ売れし、儲かる。経済は回る。

　ただ、デパートに連絡なしで行ったというのは、「うちの夫婦は安物買いばかりではなく、デパートでも買えるわけですよ」という意味合いもあると思う。

　夫人は事業家だ。言わずして広告塔契約を結び、大統領夫妻が買ったものという「ステマ」行為でないことだけは、最後に祈りたい。デパートに事前に警備依頼をしないなんて、危機感がなさすぎるじゃないか、も含めて。
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