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【コラム】子ども窃盗団 腹が減っては致し方ない  北朝鮮

Global News Asia / 2022年6月21日 6時0分

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 2022年6月。これは今月に限ったことではない。やっとコロナ禍であるということを公表した北朝鮮。まっとうな医療すらも受けられないことは、北朝鮮に拉致された日本人が帰国した際に歯がなかったことから推測されるように、コロナ禍であっても同じだろう。特権階級でも、まともな医療は受けられないだろう、本当に一握り、片手で余る人間だけかも。

 それ以上に、深刻な食糧難も昔から、世界中が知っている。大人は、粛清が怖いので大きな声では言わない。木の根を食べてでもなんとか生きようとしている。それでもダメな時は、銃殺される方向に、積極的な自殺行為に出る国民もいなくはない。

 でも。子どもは、北朝鮮のトップがどんなに偉いか、逆らったらどんな目にあうか。そんなことより、腹が減った方が重要なのだ。親のいる子はそれでも思いとどまるかもしれないが、本当に推測で申し訳ないが、戦後日本のように、親のいない、自前で食料を調達しなければならない孤児がたくさんいるだろう。北朝鮮思想の教育を受けていないから怖い者などいない。

 子ども同志で徒党を組んでの窃盗団が増えていると、言う。

 初夏には、麦が収穫期を迎えるが、今年は肥料不足と少雨で期待ほどではなかった。

 そして、そろそろ、ジャガイモの種芋を植える時期に入る。種芋は、芽の部分にある毒になるところを除けば、充分に食用にもなる。子ども窃盗団は、今、その種芋を狙っている。

 ニンニクも玉ねぎも、土の中で育つものはすべて、彼らのターゲットだ。公営の畑は、24時間大人の見張りがいる状態だが、大農家、家庭での畑はそうもいかない。一瞬の隙をつくわけだ。

 子どもたちは、おそらく、命は一つしかなくって、人間は稀に生まれた貴重な存在であることを学んでいない。今食べなければ、ダメだ。腹が減って仕方がない。それで、仲間が大人にボコボコにされ、死に至ってもそれはそれで仕方ないと思っている。今が一番大切であり、大人になった自分など想像できない国の子なのだ。

 多く盗めた時は、闇市場に持って行って売って、現金を得る。

 生き延びれば彼らも大人になる。盗むだけで生き延びるのではなく、この国をかえなければ、誰かの死の上に人民の命があって、片手で余る人のためにしか存在しないことに矛盾を感じ立ち上がる者が生まれて欲しい。
【編集 : fa】

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