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パクリ! と軽んじていた『メイソウ』が『無印良品』超えで、香港証券取引所上場へ

Global News Asia / 2022年7月2日 13時15分

メイソウ(MINISO)イメージ、フィリピン地方都市の店舗

 2022年6月30日、香港メディアは、中国の雑貨チェーン大手、名創優品(メイソウ、MINISO)が香港証券取引所への上場に向けて、株式の公募を開始したと報じた。

 ここにきてかつて無印良品のパクリだとして、法廷闘争も抱えてる中国企業が香港株式市場へ上場する。このメイソウは、本社所在地こそ中国の広州だが、その設立には日本人デザイナー三宅純也が共同で設立している。2020年に上場したニューヨーク証券取引所への上場に際しSECに提出した目論見書によれば、2020年6月30日時点で80以上の国・地域に4222店舗を出店している。このうち中国国内に2533店舗を出店。そして、その内容として前年(2019年)の中国における流通取引総額(GMV)ベースの市場シェアが11.4%で、2位の無印良品の2.8%を大きく引き離す1位となり、世界市場シェアでも2位ダイソーの5.5%、無印良品の5.3%を抑え、6.7%でトップに立ったと紹介されていた。

 かつて日本が世界2位だったGDPで中国に抜かれて久しいが、そうした現実は随所で見られるようになっている。メイソウが登場した際には、ユニクロ+MUJI+ダイソーのいいとこ取りとか、お得意のパクリと揶揄されていたが、実質的に世界トップとなっていたわけだ。

 しかし、日本がこれまで歩んできた道のりを振り返れば、松下やソニーなどが米国に進出した当時、安かろう悪かろうの象徴だったのが日本ブランドだった。それが経済成長とともに世界一へと上り詰めた。それが、今や日本は人口減少、経済停滞、政治無策という下り坂を急速に転がり落ちている。

 中国企業に明け渡した座を奪回するには、もはや体力も気力もなく、このまま坐して眺めているだけになってしまうのだろうか。折しも参院選が迫る中、せめて政治が普通に仕事をしてくれればと思うのだが、それこそ昭和のころから「経済一流、政治三流」と言われていたのが、経済も縮小する一方の今、変革へのエネルギーを持つであろう若者の人口比率も半数を切るような状況では、もはや望むべくもないのかもしれない。・・・
【編集 : KK】

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