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【コラム】ベトナムで上映禁止になった韓流映画

Global News Asia / 2022年7月16日 6時0分

大ヒット韓国映画「犯罪都市2」

 ラブロマンスや歴史ドラマだけが、韓流と呼ばれるわけではない。日本のVシネマで893さんたちが多く描かれるように、韓流にも、そんなものがある。

 韓国では、893さんは「組暴(チョボク)」と呼ばれ、暴力団は「ボンニョクタン」(発音日本語とかなり近い! )、組長は「頭目(ドゥモク)と言う。ただ、韓国人は胸を張る「韓国には、マフィアもやくざも、ギャングもいない。ちょっとやんちゃな小規模な乱暴者しかいないので、大丈夫」…なにが、大丈夫なのか。礼に厚い韓国人は、尊敬していた人が亡くなったりするとその棺に90度のお辞儀をするらしい。けれど、確実にその筋の偉い方が乗っていると思われる車に、条件反射的に90度のお辞儀をしたら、「組暴」だとバレる。日本でいうところのチンピラの類か? 。

 その組暴の日常を描いた映画が、ベトナムで上映が禁止された。韓国での延べ観客数1200万人の大ヒット作なのに。2人の韓国人刑事が、ベトナムに逃亡した組暴とその一味を捕まえようとするストーリー。過激な暴力や殺人シーンもあり、こともあろうか国際問題になりかねない「拉致シーン」がふんだんに出てくる。

 舞台は、ベトナムのホーチミン。事実ではないのは、ホーチミンの警察が機能していない無法都市という描き方。映画が上映されるくらいだから、国交もある。ただ、ベトナム人は、ベトナム戦争時に韓国人が行ったライダハンの事実を忘れてはいない…どこかの国のように謝罪と和解金は請求しないだけだ。そして、国交がある以上、現実は、韓国の刑事に、ベトナムの警察が協力しないこともない。

 「そこは、映画と言うお芝居だから~」。韓国人はいとも簡単に処理しようとした。

 映画の設定がいかに、現代でも、その表現方法が映画だとしても、韓国人が勝手にベトナムに来て暴力だの殺人だの拉致だのを起こしてやりたい放題は、許されるものではない。ベトナムは、ライダハンを傍らに置いて韓国を許し、今年修交30周年目を迎える。この非常識な映画も、その文化的交流の一つだったはずだが…脚本が日本の大映映画のパクリだとしてももっと文化的映画をベトナムの人々に見てもらうことはできたのではないか。自国で流行ったからといって、他国の国民が喜ぶとは限らないのだ。自分で選ぶことができるVシネとは違うのだ。

 やってしまったことを今更、フィクションだからそれ、では済まない。もしかしたら、修交30年目を記念して、大きな謝罪と和解金をベトナムも求めるかもしれない。そんなことを1本の組暴映画がしでかしてしまった。反省すべき国は…どちらだ?
【編集 : fa】

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