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【コラム】タイ人に愛された日本兵:第5回〜悲劇に終わったメナムの残照の現実:前編(全7回)

Global News Asia / 2022年8月13日 11時0分

二人は家に戻った。そして父に詫びた。二人は本当に愛し合いお互いを必要としていた。ナイパンは二人に結婚式をしてあげた。タイ北部の結婚式では、父母や年寄りが二人の腕を結んであげるという習慣がある。朝、腕を結ばれた二人は寺でお坊さんに祈ってもらった。日本のやり方は何もなかった。ゲオさんの両親はフクダが国籍も取り、タイ人として生きていくことを望んだ。名前もサンペーとした。
 サンペーは一生懸命に働いたので結婚生活は幸せだった。田んぼ、畑の仕事や料理もすべてやった。サンペーの得意は機械などの修理だったが電気工事もできた。また戦争で残されたものを利用していろいろと作った。たとえば鉄板でバケツを作ったり、電線でかごを作ったりした。車の修理も出来るし、拳銃も作れる。拳銃は一日で三個作ることができた。これは一丁100バーツで売れたが、ランパーンでは大変な人気になった。
 いろいろなことが出来るし人付き合いもうまかった。村人はサンペーのことが好きだった。郡は機械修理や電気工事、鉄や金属加工などの仕事をサンペーに頼んだ。最後の仕事は郡がユアン川からの発電設備を作る仕事で、これは始まりから完成間じかまでやった。

第6回「悲劇に終わったメナムの残照の現実:後編」へつづく

本コラムは、故チューチャイ・チョムタワット氏の遺志を後世に伝えるべく書かせてもらっており、過去や現在の戦争行為を賛美したり美化するものではないことを明記させていただく。
【執筆 : 編集 そむちゃい吉田】


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