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【コラム】新聞印刷までが、中国企業に握られる危機

Global News Asia / 2022年10月2日 6時0分

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 葬祭業に関わる廣済堂(東京博善~廣済堂100%出資の子会社)については、お伝えした。

 廣済堂は、ご存知の通り印刷業だ。元々は、新聞紙面の印刷を行っていたが、新聞社が自前の印刷工場を持つなどもあり、現在どの新聞社の紙面を手掛けているかは公表されていない。ある意味、公表しないことにより、新聞報道の公正さが保たれている。

 新聞社は、上場していない。つまり株式会社ではない。株式会社にした場合、株主の意向によって、報道に偏りが出るからだ…それでも、社主やそれに匹敵する役員の主義主張や懇意にしている政党よりの記事など、いろいろと問題点は抱えている。一国の総理大臣が「〇〇新聞に自分の言いたいことは書かれていますから」と広告塔というか、三大紙の一つを党の広報紙代わりに使ったことも記憶に新しい。

 上場していない会社を、いくら中国とて買収することはできない。中国企業が買収しようとしたのは、新聞の輪転機会社だった。

 輪転機によって新聞は印刷される。配達地域ごとに、新聞は印刷される。一番先に印刷されるものと最後に印刷されるものでは、ニュース性が違う。見出しや写真までが全く別物という場合もある。この印刷会社には、その新聞社の最終稿のデスクという存在を詰めていて、版ごとに編集していく…どんなに記者が得ネタというものを書いても、丸ごと削除される場合もあり、刷り上がってくるまで、新聞社の現場の人間も次に出される紙面がどういうものかは、基本わからない。

 輪転機の会社が押さえられると言うことは、現場に工員という形で中国人情報員を配置すれば、最新の情報が日本人より先に中国側に伝わる可能性がある。あるいは、違約金を支払う(という体にして支払わない)ことで輪転機を止め、新聞を発行しないことも可能である~ネット情報時代、紙媒体のそのような力はそれほどないが。

 各新聞社が協力して、裁判を起こし、中国企業の輪転機会社買収はとん挫。

 ただ、廣済堂の葬祭事業に中国企業が参画しているということは、いくら法で禁じても、日本の情報というものの取り扱いに、中国政府が注目している可能性がある。

 …中国企業と一見ではわからないようにひそかに進める。「ステルス(隠密)」。ステルス買収に気を付けなければならない時代が来ている。
【編集 : af】

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