【コラム】一つの中国って、どっちかな？ 韓国

中国イメージ

　韓国の留学生(大学)に退学処分になった。理由は「嫌中」だから。この留学生は中国人。退学理由が「嫌中」だと、母国に帰るのも大変なことになるのではと思うのだがすでに、大学関係者に連れられて(監視され？ )、中国側に引き渡されている。

　この留学生は、今年8月に韓国にやって来た。すぐにルームメイトや大学内でトラブルを起こした。まるで韓国人のようだなと思うのが、留学者自身がいつも自分のほうが被害者だと主張しているところだ。ルームメイトに暴行された、酒を飲まされた(自主飲酒)…。

　この留学生が訴えると同時に、ルームメイトや他の留学生から「隔離してほしい」と陳情書も届いた。ほぼ2か月でどちらが真実を言っているか、大学も判断に困っただろう。

　この留学生は、台湾を称賛する歌を好んで聞いていた。また中国国旗で靴も磨いた。そういう癖がある人物を留学生として、中国側が選んだとしたら、とてもおかしな話だが。

　韓国は、一つの中国を原則としている。それは、いわゆる中国の「中華人民共和国」なのか、台湾と呼ばれる(最近は、台湾(チャイニーズタイペイ)で行こうと言う風潮になっているが)「中華民国」なのかは、大学は明確にはしていない。なのに、「中華損民共和国」に遠慮して、退学させ、強制送還までしている。

　ネットは炎上し、いくら外国人留学生受け入れが重要とはいえ、一線を越えてしまった」という声があがった。「大学の立場としては中国人留学生の割合が高いために仕方なかった」とかばう声もある。

　大学は、炎上後、保身に出ている。中国人教授が作成した文書であり、大学は出していない。退学させられた留学生個人に個人的に渡された文書が拡大解釈され、帰国にまで至った。そして、常套句「今現在も、事実関係は確認できず、議論については遺憾」。

　結局、中国の人選に問題があり…この留学生の今後の人生を聞くことはできないだろう。
【編集 : fa】