【コラム】世界中が言葉狩り「極端的選択」韓国
Global News Asia / 2022年11月23日 7時0分
自ら死を選ぶ。自ら自らを殺す。「自殺」という。けれど、昨今この表現は、国際的にも赦されないようだ。
亡くなった人は、まさに死人に口なし。残された者は、なぜ救えなかったのか一生自分を責めて生きなければならない(筆者もその一人である)。そして、「自死」という言葉が多用されるようになった。「自ら、死を選んだ」。その死にも尊厳があるというのだ。残されて寿命まで生きなければならない者にとって、少しだけ救われるのか。それでも事実はなにも変わらない。
韓国では、「極端的選択」という言葉を使うようだ。確かに、極端な選択である。衝動的にそれを選択した者もいるだろうし、長い間選択肢を探して考えての結論として出した者もいる。
韓国では、1980年代の以降1991年までは10万人あたり15.2人くらいに減った。世の中は、バブルだったし、お金で解決できることも多かっただろう。さらに、軍需政権から解き放たれた自由が国中に満ち溢れていたのかもしれない。もしかした、「命を持って、自らの恨を貫く」という韓国人の中にある衝動がなんらかの理由で、消えかかっていたのかもしれない。
韓国政府は、自国民の極端な選択を防ぐために、予防予算を367億ウォン計上している。日本の4.6%程度だ。
政府は、日本より予算は少ないが、地域の絆を高めて孤立しないようにしているから、今後もっと減るであろうと、とても楽観的な判断を示している。
けれど、大統領経験者ですら、その選択をする国(少なくとも、日本の首相経験者からは皆無)。今、自分の命の行方をどうしようかと迷っている人は多い。それは、統計上何人減ったとかそういう数字で示されるものではない。自分という命は一つしかないのだから。
自殺、自死、極端的選択。どれでも、人が消えることに変わりはない。
【編集 : fa】
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