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【コラム】北朝鮮におけるノルマ制度と排泄物納品

Global News Asia / 2023年4月4日 6時0分

イメージ 朝鮮中央通信日本語版WEBサイトから

 北朝鮮の食糧不足は、世界中に知られている。個人所有は原則として認められていないが、自分の家の庭で野菜を育てることは許可されている。しかし、庭の土が痩せている場合、野菜は育たない。そのため、肥料が必要だ。

 日本では、100円均一やホームセンターで手軽に袋入りの衛生的な肥料を購入することができるが、北朝鮮ではそれは不可能である。そのため、昔ながらの堆肥作りに励んでいる人々もいる。

 藁を積み上げ、その間に排泄物や生ごみなどを差し込み、また積み上げていくことで、自然発酵させて肥料にする。大便と混ざった小便は避けられないが、上澄みの小便はなるべく省く(小便が大量だと除草剤的な効果があるため)。

 食糧不足の中で、満足な大便が出ているとは思えない。

 国民にはノルマが課されており、労働者は1人1トン、主婦は500キロ、生徒と学生は300キロの排泄物を納品することが求められる。以前はお金で支払うこともできた(そもそもお金があるかどうか疑問だ)が、現在は排泄物の現物納品が求められる。

 職場のトイレにバケツを持参し、自分が出した排泄物や残飯、排水口の泥などを毎日詰め込む。行き帰りはリヤカーを使用する。

 冬季の一定期間だけの苦行である。集められたものは農場に運搬される。つまり、自分の家の畑には回ってこない。そこで作られた作物は自分たちの口に入ることはほとんどない。

 この矛盾について考えさせられる。ただ、末端の国民の努力が食糧供給につながることを祈るばかりだ。
【編集 : fa】

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