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タイ北部の山火事「空気中のPM2.5濃度が基準値を大幅に超える」外出自粛勧告や観光キャンセルに影響

Global News Asia / 2023年4月7日 14時0分

タイ北部の山火事は手が付けられない状態

 2023年4月7日、タイ主要メディアによると、タイ北部各県では先月から山火事が相次ぎ、住民らに健康被害が出ている。チェンマイ県で外出自粛勧告が発せられた。観光地では予約キャンセルも増えており、地元経済への打撃も深刻だ。

 タイ北部は毎年1月から3月の乾季になると焼畑農法による山火事が発生するが、今年は例年以上に規模が大きく多い。消防隊やボランティア消防隊が消火活動を行っているものの、火災現場は数百カ所に及び対応が追いつかない。

 その結果、空気中の微粒子物質(PM2.5)濃度が基準値を大幅に超えており、気管支炎などの呼吸器系疾患の患者が増加している。7日午前1時56分現在、タイ北部17県で2221カ所もの延焼箇所が確認された。特にチェンマイ県ではリモートワークを勧め外出を控えるよう勧告された。

 また、ソンクラーン休暇を控えた観光地では、山火事の影響で予約のキャンセルが相次いでいる。チェンマイ県観光協会によると、4月の予約率は昨年の同期に比べて50%以上減少しているという。同協会のチャイヤポン・パンナチャイ会長は「山火事が収まらなければ、観光業界は大打撃を受ける」と懸念を示した。

 タイ政府は、焼畑農法を行わない代替作物の奨励や罰則の強化などを進めてきたが、効果は限定的だ。地域全体で空気汚染が深刻化している。

 4月7日午前1時56分現在タイ北部17県の延焼状況
合計延焼箇所:2221カ所
以下各県の延焼カ所数
チェンライ297、 チェンマイ275、 ナーン257、 ペチャブン182、 ピサヌローク170、 ランパーン160、 メーホンソン146、 プレー139、 カンペンペット123、 パヤオ118、 ターク107、 ウタラディット104、 ウタイタニー76、 ナコンサワン22、 スコータイ18、 ランプーン15、 ピチット12

 同様の山火事は、ラオスの世界遺産ルアンパバンを含む北部一帯やミャンマー北部の山岳部でも起きており。これらの消火には、雨が降るのを待つしかないという状況だ。
【編集 : Somjid】

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