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【コラム】高齢者に苦痛を与えた、韓国の障害者団体の抗議行動

Global News Asia / 2023年5月6日 6時0分

駅イメージ

 弱いものが弱いものをさらに叩く。

 その仕事に情熱と誇りを持っていらっしゃる方には大変申し訳ないのだが(ごめんなさい)。ハローワークなどで、清掃の仕事(トイレ清掃を含む)に応募する人はどこか「ここまで落ちてしまったな」感があるし、わりと高齢まで応募可能なので、お年寄りがやっているイメージもある。それは韓国でも同じことで、高齢者独占みたいな仕事になっている。

 韓国ソウル市の地下鉄の駅の床などに、(韓国の)全国障害人差別撤廃連帯が、抗議の意味を込めて、およそ1000枚のステッカーが違法に貼られた。ステッカーと言うとかわいいものだが、A4サイズのものを隙間なくだ。…障害者を差別するな! の意志があるのなら、その意志を踏まれるのは、屈辱ではないのか。いや、どこかにカメラを仕込んで「おまえ踏んだだろう!」と賠償を請求する意図なのか。

 韓国では清掃業の方を、美化員と呼ぶ。もちろん通常の駅の状態に戻すべく、そして、不特定多数の人に踏ませたから賠償! を避けるために、駅の美化員15人動員で除去作業に入った…しかし、大多数が60代以上で、膝をついての作業に「きつすぎて腰も膝も足も痛すぎる。この作業は無理だ」になった。確かに庭の草取り姿勢だと、脊柱管狭窄症になる可能性も高いので、仕事のために自分の身体は痛めることはできない。

 駅としては、外部の清掃会社に委託した。しかし、この業者のスタッフも60代以上。一気にはできず、毎日短時間こまめに作業が限界だということだった。

 高齢者が除去することは、貼った方も重々承知だと推測される。けれど、障害者は、高齢者より高いカーストにいるのだから、やっとけ! っていう悪意なのだろうか。

 駅一極集中ではなく、街中に貼ったらいいのに。

 弱者と呼ばれる人は、もっと弱い立場の心を一番にわかっていなければならないのに、韓国ではそうではないようだ。
【編集 : fa】

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