【フィリピン】マルコス大統領が注力する『飢餓ゼロプロジェクト』7月からスタート
Global News Asia / 2023年6月30日 7時0分
このプロジェクトは、単なる一過性の人気取りのプロジェクトではなく、2020年から法案として国会でも審議されてきた。この法案は第10条で、政府は法施行から2年半以内に飢餓率を施行時と比較して25%、5年以内にさらに25%減少させ、10年以内に国内から飢餓を撲滅することを政府の義務としている。
マルコス大統領は、1957年生まれ。本名フィルディナンド・ロムアルデス・マルコス。通称ボンボン・マルコス。1986年のエドゥサ革命により父親であるマルコス元大統領と共にアメリカに亡命。それまでは北イロコス州知事だった。1989年にハワイ島で暮らしていた同元大統領の死去に伴い、フィリピンに帰国を許される。1998年に民主選挙により北イロコス州知事に当選。2010年には上院議員に当選した。2016年の大統領選に副大統領候補として立候補したが落選。2022年5月の大統領選で、剛腕で知られたドゥテルテ前大統領の娘を副大統領に従えて当選した。二代目政治家として2年目に入った大統領の手腕が本格的に試される。
今回のプロジェクトは、理想を掲げ、その実現のために行動するという政治家として極基本的な理念に基づいたものだが、選挙の時だけ甘言やばら撒きで延命しては自己の利権ばかりを追求する現代政治屋がはびこる世界で、希少な存在ともなっている。また、かつてのエドゥサ革命後には、世界的にもトップクラスにまで開かれたマスコミの力もあり、同国の民主主義は大きく飛躍している。本当なら日本にこそ現れて欲しい政治家ではなかろうか。また、貧困の撲滅や生存の保障は、国として最低限の提供義務と考えられる。そのため打ち立てられ、全国民を平等に保障しようとした社会主義国家は、その理想を叶えることなく失敗している。しかし、国としてやるべき方向としては、決して間違ったものではない。このプロジェクトは、現代世界で国として弱者救済をどう解決するのかを探る貴重な機会となるだろう。
次回以降、フィリピンの貧困問題について過去に著者自身が訪れた体験などとともに書いてみたい。
【執筆 : そむちゃい吉田】
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