【コラム】高齢出産よりも、自分自身の自由を選ぶ 韓国
Global News Asia / 2023年6月27日 11時0分
DINKS=ダブルインカムノーキッツ。夫婦が共働きをして、子供はあえて作らない。夫婦二人で人生を歩んでいく。20年ちょっと前に日本でも、この言葉がはやったことがある。新しい言葉を使いたい人たちは、子供が3人いるのに「うちは、DINKSだから」と得意げに使っていた。そういうおバカさんがいるからなのか、言葉自体が廃れた。
今は、医学の力、不妊治療の進歩もあり(日本では、政府も2022年4月から支援を始めた)、体力十分財力十分だと50代に入るくらいまで妊娠は可能だ。
といっても、政府の支援の年齢制限43歳で初子を儲けて、その子が成人すると61歳になる。還暦を超える。ただ60代を超えると認知症も徐々に始まるから、老いた時の子ははじめから介護要員だったりもする。難しい問題だ。
韓国では、ちゃんとDINKSの意味を理解した夫婦(事実婚も含む)が、DINKSを選択する率が年々高くなっている。治療を経験してから選び取るのではなく、20代ですでにその選択をしている。男性は若いころはそれほどでもないが、30代の半ば、自分の未来の身の丈がぼんやり見えてきて覚悟する。女性は、生みたくないわけではないが、共働きをしなければ生活できない現実。そして、自分の母親が、出産によってせっかく高学歴を経て得たキャリアを捨てざるを得なかったこと。母親という反面教師から、自分も同じ道を進みたくないと思う。
DINKSと同時に、紙切れ一枚の結婚に意味があるのかとも韓国の若者は考えている。韓国は夫婦別性なので、新戸籍(日本でいうところの入籍)をつくったところで…伴侶が重病にでもなってそのキーパーソンにでもならない限り、子供をもうけないなら必要あるまい。長い年月の中で離婚する面倒くささもあるだろうし。
こうして、少子高齢化が進み、韓国という国は衰退していく…。
【編集 : fa】
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