【コラム】法は法として、そばに起きたかっただけ・韓国
Global News Asia / 2023年8月1日 6時0分
韓国で、生後1日で死亡した女性の赤ちゃんを家庭菜園に埋めた母親が逮捕された。もちろん、育てられない未来しかない、望んだ妊娠ではなかったのに生まれてしまった、まったく妊娠に気が付かなくてどうしたらいいかわからなかったなどなど、一人ひとり似ているけれど違った理由で逮捕されている。
主に逮捕されるのは、まだ産後100時間以内の母親、いや生んだ女性だけで、その赤ん坊の父親は無罪放免だ。先日、両親が海岸で赤ちゃんを焼いたのは生産者二人が捕まったが、それはごくまれなことだ。裁判が始まり、父親が判明して(もちろんDNA鑑定もしたうえで)も、種を付けたほうは罪に問われない。こんな世界的な男女不平等、不条理が21世紀になっても延々と続いている。
韓国で今回逮捕された母親だが、無責任な親とは違ってちゃんと病院に行って生んでいる。つまりその子は生まれた証拠がある。韓国のシステムとして、病院で産んだら、産褥期は病院兼育児院みたいな場所で休養をとる。しかし、それだってただではない。欧米のように生んで落ち着いたらその日のうちに退院させる。休養できる場所に行くか行かないかは、やはりお金しだいだ。
彼女は、2016年8月に生んだ。今年の8月で7年、時効になる。別居中の出産で、その後離婚している。誕生はしているのに、出生届が出ていない(死産や母胎を助けるための早産の場合は、戸籍には残らないが、カルテという記録に誕生記録は残る)。
日本では、法的に認められたところでなければ遺体(土葬の習慣がまだある地域)や遺骨を埋めることはできない。けれど、お墓そのものではなく、手元、本当に近くに置いておきたい気持ちがこういうことを起こす一因にもならなくもない。借地ではなく、そこらへんの野っ原でもなく、家庭菜園というのがもしやと考えられるではないか。
少子化激しい韓国。出生記録はあるが出産届が出ていない赤ちゃんが、今2000人近く存在するという。なぜか今、この8年分の2000人の行方が捜査されている。
【編集 : fa】
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