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中国の艦船がフィリピン軍の補給船に放水 南シナ海のアユンギン礁付近で

Global News Asia / 2023年8月7日 7時30分

フィリピン沿岸警備隊FBから

 2023年8月6日、フィリピン軍は、南シナ海の領有権をめぐる中国とフィリピンの対立が、再び緊張を高まっている。南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)で5日、同軍拠点に兵員交代と物資補給のため近づいたチャーター船のうち1隻を、中国海警局の艦船が放水砲を使って妨害したとし、強く非難するとの声明を発表した。

 アユンギン礁は、中国とフィリピンが領有権を争う南沙(英語名スプラトリー)諸島の一部。フィリピンは1999年、老朽化した揚陸艦「シエラ・マドレ」をこの岩礁に意図的に座礁させ、軍部隊を駐留させて実効支配している。中国はこの岩礁を仁愛礁と呼び、自国の領土であると主張している。

 フィリピン沿岸警備隊によると、5日午後3時ごろ、2隻のチャーター船がアユンギン礁に向かっていたところ、中国海警局の艦船が接近し、航路を阻んだ。その後、中国艦船は放水砲を発射し、チャーター船の1隻に水をかけた。この行為により、チャーター船は補給任務を中止せざるを得なくなったという。

 フィリピン沿岸警備隊は、「中国海警局の艦船がフィリピン政府船に対して行った危険で不必要な行動は、西フィリピン海(南シナ海)におけるフィリピン主権の明確な侵害であり、国際法にも違反する」と非難した。また、「フィリピン政府は自国の領土と排他的経済水域(EEZ)内で合法的な活動を行う権利を持ち、その権利を断固として守る」と強調した。
【編集 : Eula Casinillo】

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