【コラム】お元気でしたか、桂銀淑さん
Global News Asia / 2023年8月29日 7時0分
覚せい剤使用にとても甘い日本の芸能界が、すごく厳しくしている唯一の歌手。再犯を繰り返す「またか」の方々よりも、逃げて毛染めまでしたのりピーに対する冷たさよりも、ほぼいないことにされているのが「すずめの涙」や「北空港」などの大ヒット曲を持つ韓国人歌手・桂銀淑さんだ。
日本でも覚せい剤を使用してビザの延長が認められず、戻った韓国でもまた覚せい剤を使用してしまった。とりあえず「あの人は今なにやっているの?」的番組は、韓国まで取材に行くので、歌わない姿はたまに見ることができるが。
日本の出入国管理法題上に「麻薬、大麻、あへん、覚せい剤または向精神薬の取り締まりに関する日本国または日本国外の国の法令に違反して刑に処せられたことのある者」は、日本ビザの再取得がかなわないことになっている。
基本数年間の入国禁止が定例だが(ビートルズのメンバーも再入国は叶っている)、ころころ変わる法務大臣がOKを出さない限り、桂銀淑さんの歌を再び日本で聞くことはできない。実に残念だ、代わりにキムヨンジャさんとかに歌われても、テレサテンをアグネスチャンが歌う的な「違う」はぬぐえない。
桂銀淑さんは、今、韓国のあちこちで歌っている。7月末、62歳になった(松田聖子さんと同級生と考えられる)。実はまだBTSがデビューしたての右も左もわからないときに、桂銀淑さんが前座で出て会場を温めたという逸話もある。なかなか公共の電波にはのらないが、地道な活動で再浮上を狙っている最中なのだ。
覚せい剤のこと、莫大な借金を背負わせてドロンした元夫のことなどの事件の真実、そして、舞台装置やバンドさんに大金を注いでも良い歌をファンに届けたかった心情、日本の芸能界の交流などをまとめた自伝を執筆中とのこと~おそらく芸能界的ゴーストライター筆だろうが。
この自伝が出て、日本の法務大臣が読み、心を動かされたら、16年ぶりに来日できるかもしれない。またあのハスキーな声が聴きたい。浜圭介先生も待っているに違いない。
【編集 : fa】
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