【コラム】付添婦・付添夫が人気商売に! 中国
Global News Asia / 2023年9月7日 12時0分
かつて日本の職業で、高収入が得られるとして人気が高かった。入院時の患者の付添だ。だいたいが家政婦紹介所のようなところに所属している。でも家政婦さんのように一日中家の家事をすることはなく、患者のベッドの横に待機していて、いろんなヘルプをする。口うるさい患者さんだと寝る間もなくこき使われるが、洗濯物を洗ってきたり、食事の介助をしたり常識のある人に当たればそれほどひどくはない。それでも、一応規則というものがあって、親族であること。それはあくまでも前提で、病院側もよくわかっていて、〇〇さん親戚多いね~見過ごしてくれる。介護保険制度と、早期離床が推奨されて、消えた職業の一つでもある。
その付添さんが、今、中国で大人気の仕事になっている。病室内でのお世話だけではない。外来の予約札を取る。診察時の付添、医師とのコミュニケーション、薬の受け取り、料金の支払いなどなど…筆者は無料で、親のそんなこんな全部を行っているがお金がもらえるのか。
中国もまた少子高齢化。また、一人暮らしの高齢化が進んでいる。天涯孤独の意味の一人暮らしではなく、家族(子や孫)は遠くに住んでいて通常の付添ができない。あるいは、まったく一人でも、耳が遠いや診察のために長い時間待たされた後に、また同じくらい待つ薬をもらうことは体力的に無理だったりする。それら無理なことを代行してもらえるのならば、お金を払う層が一定数いる。
1日、日本円にして15000円くらい。顧客をぎっしり持てば月50万円ほどになる。マルチ商法と同じで早く始めれば始めるほど、口コミもあるし、収入につながる。ただ、そこに商機を見出した「家政婦協会」のような団体がCMを打てば、客はそちらに流れる。
介護保険法ができてから…ヘルパーさんに病院に付き添ってもらう場合は、本人とヘルパーさんをタクシーで往復させる。処方箋は人によって門前の調剤に出すだけ出してくれるが、支払いは家族なので、やはり中国のようなこまめなケアはできないことになっている。その時に介護関係者に言われるのは「事故があっても責任取れませんよ」。家族だって壊れない強靭な体と精神をもってばかりはいないから、今日だけお願いしたい…それが通じない。
介護保険法の抜け道をたどって、中国のこのシステムを日本で導入できないものか、切に思う。
【編集 : fa】
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