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【コラム】関東大震災・朝鮮人大虐殺はなかった、って… 

Global News Asia / 2023年9月11日 7時0分

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 関東大震災、1923年9月1日11時58分に起きた「今のところ」首都圏で起きた明治以降最大の地震だ。死者・行方不明者およそ10万5000人余り。現代では、市役所や区役所で保管されている住民票や戸籍謄本は、法務局でもダブルで保管されている。なので、少なくとも住民登録している住民は把握されている。しかし、当時は、そんな制度もなく、一時は14万人ほどが犠牲になったとされていた。それほどの人がいたのだろうかで、近年は10万5000人余りに落ち着いてはいるが、本当のところ正確な人数はわかってはいない。

 木造の建物が主な建物であり、ちょうどお昼時の支度をする時間帯であっという間に火事が起き、延焼していった。ビルですら当時の工法では簡単に崩れ落ちた。
逃げ惑う人々。だれもが不安で疑心暗鬼。9月1日という気候からして野宿は可能だったろうが、食べ物もない。そして家族との連絡手段がない。これからどうしていくのか途方に暮れた。
そんな中で、朝鮮人が井戸に毒物を入れたとか、火事ではなく火が上がったのは朝鮮人が火をつけて回ったからだ、流言飛語が飛び交った。

 日本には、士農工商という身分制度があり、その下に穢多・非人という差別されてしかるべきカーストを作った。しかし穢多・非人と呼ばれる人たちもまた自分たちより身分の低い者を持ちたい。それが朝鮮人=信用ならぬ者であったのだろう。
警察に保護を求めて命が助かった朝鮮人も多くいる。逆に警察に目をつけられていたアナーキスト(無政府主義者など)は、日本人であろうと混乱に乗じて殺されたりもした。

 そうして、多くの朝鮮人が惨殺された。今年上映されている映画だが、東京弁を話せない方言しか話せない香川県の薬売りの日本人たちも、9月6日に朝鮮人に間違えられて殺された(福田村事件参照)。

 殺害はあったのだ。100年も前にあったことをリアルに体験している人は、幼少の時期のことことであり今語ることができる人は少ない。
けれど、50年前なら、まだ多くの被災者がいた。語っていた。筆者が学んだ教科書にも記載されていたし、歴史だけでなく、国語でも道徳でも、この朝鮮人惨殺の授業があった。

 それでも100年を区切りにして、惨殺はなかったと言い出す政治家もいる。朝鮮系の追悼行事に都知事は何年もコメントすら出していない。

 朝鮮人だから、大虐殺されていいのか。何人であっても、理不尽に殺されていいはずがない。混乱時だったから仕方がない…これは50年前の授業でも言われたかもしれない。けれどその意味は、二度と起こしてはいけない犯罪だと私は受け取った。
【編集 : fa】

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