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【コラム】台湾と西武ライオンズの絆

Global News Asia / 2023年10月20日 7時0分

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 かつて、西武ライオンズには、郭泰源という台湾出身の投手がいた。開幕直後から、彼が投げるとチームは勝利をつかむ。けれど、投げすぎなのか夏になると肘痛が起き、「また、痛い痛い病だね」と揶揄する日本人が存在した。しかし、日本シリーズになると、彼は素晴らしい投球で復活する。台湾人選手で初の年棒1億円。筋肉がばねのようにしなり、美しい投球を魅せた。

 こじつけかもしれないが、台湾と西武ライオンズは郭泰源を通じて強くつながっていると思える。

 このほど、台湾の農業部(農業省)は、西武ライオンズのドーム球場で「台湾農産品デー」を開催した。

 甘さが独特の台湾ソーセージ(香腸)や肉団子(貢丸)。冷凍アテモヤ(レイシとパイナップルの味に似ている)そして、パイナップルなどが、試食品として無料でふるまわれた。その数、2000人分。なんとも太っ腹な試食品だ。

 台湾は、日本各地の自治体と姉妹都市や友好都市を結び、学校給食に、台湾バナナや旬のパイナップルを提供している。
けれど、学校給食では大人の口には入らない。球場という、誰でも気軽に行ける場所での食のイベントはとても貴重なものだろう。

 台湾は今、家畜伝染病の「豚熱」の清浄地域認定を目指している。豚は元来衛生的な環境を好む動物である。「豚小屋」などと陰口を叩かれない、豚の精神衛生にも良い、きれいな環境で育てること。国をあげて取り組んでいる。2024年には国際獣疫事務局(WOAH)に申請し、国際的にも認められるレベルを目指している。
これによって、生鮮豚肉の輸出拡大につなげようとしている。台湾ソーセージは、そんな衛生的な豚肉で作られた逸品だ。

 今は日本人選手が大リーグに進出する時代。けれど、今から40年ほど前に、オリエンタル・エキスプレスの異名を取った郭泰源は、台湾から日本に来た。台湾人は日本人枠での出場だったが、外国人枠にしてくれと熱っぽく訴え続けた。

 他の球団にも、郭源治や呂明賜など台湾人選手がいた。西武球場だけでなく、縁のある球場での開催も期待したい…平成になってできた球団だが楽天のある仙台での開催も期待する。
【編集 : fa】

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