【フィリピン セブ】ラプラプ市・日本人母娘ホームレス、無言の居座りの真相! (2)
Global News Asia / 2023年10月16日 23時0分
【迷惑行為その2】
スマホを「悪霊」にハッキングされ、挙句の果てに壊されてしまったという娘は、パソコンも「悪霊」に使えなくされてしまい、紙にいろいろなことを書き留めるようになった。その紙も部屋に置いておくと読めないように汚されたりぐちゃぐちゃにされてしまうという。そしてその紙を一度に何十枚もNPOセブウィッシュに持参し、日本人女性理事に読むように言っていたという。
その内容は自分の予定表であったり、「悪霊」や「先代さん(善霊)」との交信記録、その他解読、理解不能なものがたくさんあった。そしていかに放射線物質や電磁波、高圧電流が自分たちの脳や体を破壊し、悪霊が支配していくかを淡々と語り続けていたとのこと。
娘は毎回訪れる際、
「今日はとても大切なことをお伝えしに来ました」
という言葉から話が始まり、何時間も居座り続けていたらしい。
NPOの活動にまで支障が出てくるようになったため、女性理事がやんわりと
「今は時間が取れないので今日のところはお帰り下さい。」
と諭すと
「いつなら時間がありますか? 営業時間は何時からですか?」
と全く引き下がらない状態だったようだ。
【今回の居座りの発端】
日本人女性理事は1992年からセブで活動を続けているが、家庭の事情で昨年から頻繁にセブと日本を行き来するようになった。
今回も10月始めに帰国しており、NPOセブウィッシュには不在であったが、10月7日(現地に来たのは10月6日深夜で、翌朝スタッフが食堂に行った時にはすでにテラス席に寝転がっていた)に母娘が訪れた際、フィリピン人スタッフが今は日本に帰国して不在だと伝えても信用せず、居留守を使っているのではないかと疑い、彼女が姿を現すまで居続けるつもりだったようだ。
娘は日本人女性理事が悪霊にとり憑かれており、NPOセブウィッシュのある道路一帯に悪霊が蔓延っているため、除霊の祈りをささげる義務が自分にはあると言い、母は自分たちが不法滞在(3月からオーバーステイ)しているため、彼女に相談して入管へとりなしてもらえたら…という思いがあったらしい。
NPOセブウィッシュに居座り始めた初日から、食べ物や飲み物の無心をし、トイレも勝手に使い、まるで自分の家の居間で寛いでいるかのように過ごしていたという。
【行政の対応】
困り果てたフィリピン人スタッフが日本へ電話をし、日本人女性理事に指示を仰いだ。
彼女はラプラプ市警諜報部傘下にある外国人組織の所属員であったため、直属の上司へ通報し相談したところ、モバイルパトロール(日本でいう警ら隊)へ通報してくれた。しかし、彼らの対応は以前と同じで、
「お年寄りと女性を排除することも身柄拘束することもできない」
と言われただけだった。
「これでは不法侵入、不法占拠、営業妨害だから何とかしてほしい」
と食い下がるとDSWD(社会福祉開発省)の人間を連れてくるので待機せよ、とのこと。だが結局その日は彼らが戻ってくることはなかった。
後で聞いた話によると、最近は一般市民を強制排除するとSNSで一部切り取られて事実と異なるキャプションをつけ、警察を非難するような行為がネット上でみられるため、恐れをなしてなにも手出しができなかったというのが本音だったようだ。
並行して、日本人女性理事は管轄の警察署とバランガイタノッド(最小行政単位の自警団)、セブ総領事館にも連絡したが、警察とバランガイタノッドは現場を見に来て話しかけ、応答がないとそのまま帰っていったという。
領事館の職員はとても親身になって話を聞いてくれたが、
「領事館としてできることはなにもないので、フィリピンの行政に一任してください。」
という結論だったとのこと。
万事休すかと思われたが、とにかく食堂からは出て行ってもらわないと困る。だが安易に体に触れて後から問題になるのも困る…。
考えた挙句、まず母に退去してもらうよう話をし、椅子とテーブルをすべて片づけた。しかし娘は椅子にしがみつき、母親が触れようとすると奇声を発しその場を動こうとしない。
結局NPOセブウィッシュの男性スタッフ4人で椅子ごと担ぎ上げ、少しでも暑くない木陰を選んで運んだということだ。
だが、それでは事は収まらず母娘も帰宅しようとはしなかった。
(続く)
【編集 : af】
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