人身売買で物乞いへ、タイで中国人を保護

タイ・イメージ

　2023年11月22日、中国のSNS・微博(ウェイボー)で、タイの首都バンコクで中国人の物乞いが増えているとの投稿が話題になった。タイ政府は、人身売買の被害者の可能性があるとして、入国経路や背景を調べている。

　タイ警察によると、20日までに3人の中国人の物乞いを発見し、4人を追跡中だ。1日の収入は1万バーツ(約4万2000円)にもなるという。社会開発・人間安全保障省の長官は「人身売買の被害者ではないかと疑っている」と述べた。

　警察が19日に商業施設で見つけた1人は、学校の制服を着ていた。顔にはやけどの痕があった。当初は中国籍であること以外は話さなかったが、後に「10日にタイに来た。物乞いが違法だと知らなかった」と説明した。中国には離婚した夫と2人の子どもがいるという。

　一方、警察署には物乞いの解放を求める中国人が現れた。この人物は「通訳」と名乗り、「雇い主は分からない」と話した。

　微博では、中国僑網が「中国人の物乞いには顔のやけどなどの共通点がある」と投稿した。タイ政府は、人身売買の犯罪を防ぐために、厳しく取り締まる方針を示した。
【編集 : af】