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【コラム】ただおいしい料理を作るだけではだめですか・中国

Global News Asia / 2024年2月9日 8時0分

 中国には、上海雑技団という、ほぼ不可能な技はないだろうというショーを見せるチームがある。幼いころから訓練させられ、もしかしたら、そこからオリンピックに選抜したら金メダル間違いないんじゃないかという技もある。21世紀の現代、業師にさせるために生まれたばかりの子の人身売買によって構成されているは違うと思われるが。まあ、中国人って器用だよねってことが言いたいだけだ。

 その中国人独自の器用さを見せつけたいと、河北省の料理専門学校がとあるPR動画を公開した。背中を丸出しにして、体を90度に曲げた状態の一列が並ぶ。その背中の上にはジャガイモが並んでいる。目隠しをした男性が、始まりを告げて、そのジャガイモを切っていく。細切りだ。指で押さえたりしない。包丁の刃が背中に当たっているのでジャガイモはちゃんと細切りになっているが、背中の皮には寸でのところであたってはいない。

 料理の7割は包丁さばきにかかっているとした高技術をこの学校は見せたいのだ。

 だが、だれが、背中の皮の上で切ったイモを食べたいか。その後洗っても食べたくはない。この技術を習得しても調理人になってどこで活用するのか。そこれこそ、上海雑技団に入ってこそ生きる技。

 同じく刃物を使う仕事に理容師がある。国宝級の理容師になると、ひげはカミソリで剃るのではなく、腕で剃るレベルになる。長年理容師をしていたとしても誰でもができる技ではなく、一子相伝のようなものだ。

 包丁さばきが上手でも、味覚がちゃんとしていなければ調理人としてはNGだ。この学校…いや動画をUPした教諭の承認欲求だけだったんじゃないかな。生徒の皆さん、命あってのものだねですからね。

【編集 : fa】

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