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【タイ】「男子、一生に一度は出家すべし」田舎の得度式に参加〈前編〉

Global News Asia / 2024年4月14日 6時0分

 最後は眉毛まで剃られた彼は、白い正装に着替えた頃に一人のお坊さんが到着した。参列者たちは、振る舞われた料理とお酒、そして陽気な音楽を聴き始めた頃、家の中では両親と身近な親族だけでお坊さんの読経と説教を聞く。その声は、外にもスピーカーで流されているが、あまり聞いている人はいない。

 お坊さんは、ひと通りの読経と説教を終え、食事を済ませて寺に戻って行った。それと入れ替わるように「ロッヘー」と呼ばれるドラムやキーボード、そしてスピーカーを台車に積んだ楽団が、これまた大音響で演奏を始める。はじめは食事とおしゃべりをしていた参列者たちは、お酒が入ってきた事もあって、一人また一人と踊り出した。時計を見ると午前9時過ぎ。例年よりも気温が高いタイだが、午前中はまだ凌げる範囲だ。踊り手も少しずつ増えて、最後にはまだ小学校に上がったばかりの小さな子どもたちも一緒に踊っていた。

 昼12時頃に楽団の生演奏が終わり、ひと時の静けさが戻った。しかし、それも長くは続かず、この後はお寺に移動する旨の案内がされると、また大音量で音楽が流れる。楽団が昼食を終えた13時頃に、親族と参列者は何台かの車に分乗してお寺に移動するのだ。その頃には、気温も40度、体感気温にして45度にもなっていたが、移動の間と寺に着いてからの光景にまた驚かされることになる。

後編に続く
【取材 : そむちゃい吉田】


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