【タイ】デング熱の流行にご注意=治療が遅れると命に関わる

Global News Asia / 2014年9月11日 18時36分

ミャンマーから国境を越えてやってきた少年。遠隔地の医療はデング熱治療だけに限らず、問題が山積みにされている。

 2014年8月頃から、日本でも東京を中心にデング熱患者が発生している。しかし、タイと周辺の東南アジア諸国にとって、デング熱は年間5000人超の感染者が出ており、経済的にも10億ドル(約1000億円)という負担が強いられている。

 デング熱に感染した患者は、約3日間ほど高熱と頭痛と関節の痛みに苦しめられる。それは大人も子供も分け隔てがない。特に抵抗力の弱い子供にとって、この症状は非常に辛く、治療が遅くなると命に関わる。

 世界保健機構(WHO)によると、このネッタイシマ蚊を媒介して急速に伝染する疾患は、世界の人口約半数を危機に晒している。特に子供の死亡原因として深刻な問題となっている。

 タイやミャンマーの山岳地域では、まだ十分な医療設備が整っていない。タイ北部メーソートの難民キャンプに担ぎ込まれたミャンマー人の子供は、祖母に連れられ、他の子供と一緒に国境の川を超えて、この地で活動しているメータオ・クリニックにやってきた。

 メータオ・クリニックは、このタイ国境地域でキャンプに暮らすミャンマー人難民の医療をしているNGO団体だ。職員たちは、従来からこのデング熱の危険性と予防策について、パンフレットを配り、ポスターを貼るなどで啓蒙活動などを行なっているが、こうしてクリニックを訪れる患者は後を絶たない。

 現地では日本人女性職員も活動している。彼女はミャンマー語のパンフレットを手にしながら語った。デング熱の危険に晒されているのは、彼女たち職員も同じ。事実、彼女の友人も感染し苦しむ姿を見ながら必死に看病したという。

「デング熱を少しでも減らすには、住民への周知が欠かせません。そのためには政府や行政機関が予算を確保して取り組むべき。私たちは、村を廻ってパンフレットを配り、一人一人に危険性を解いていますが、山岳部ではとても廻りきれません。そして、もし感染したらできるだけで早く治療しなければいけないのですが、知識がないと風邪などと判断されてしまい、重症化し、死亡してしまうことも少なくありません」

 こうした現実を踏まえると、現在の統計上の感染者数も実際にはもっと多いと考えられる。

 このメータオ・クリニックでは、昨年だけで1021件の症例を扱った。今年は現在までに352例だという。

 タイを含む熱帯地域では、デング熱は昔から2~3年おきに流行している。決め手となる薬がないために、排水や下水の衛生管理などの予防策を周知活動を行なっているが、感染者は後を絶たない。

 特に山岳部や僻地などは行政の手も届きにくく、NGOなどにゆだねられている側面が大きいのが現状だ。

【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】

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