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NPO法人セブウィッシュ、ラーメン屋台オープン:雇用を守るための新たなる挑戦

Global News Asia / 2024年6月10日 12時0分

 2024年5月27日 10時 配信記事「NPO法人セブウィッシュ、ラーメン屋台もうすぐオープン:雇用を守るための新たなる挑戦」の続編です。

 店舗作り

 私が一時帰国していたこともあり、店舗作りは基本的にスタッフに全部一任しました。ネットでラーメン屋台の写真などを検索したようで、彼らなりのジャパネスクを取り入れつつ、外国にありがちな「ちょっとポイントのずれた和風」に仕上がってしまいました。しかし、それはそれでフィリピンらしさがあって良いのではと思っています。

 ガスコンロは日本から安全機能付きのものを運び、食器類もフォークを除いてすべて日本から。提灯も日本から持ってきました。食材は味噌と出汁類を除いて地産地消にこだわりました。POSシステムも導入しましたが、ハイテクに慣れていないスタッフは設定でつまずき、設定が終わってもなかなかうまく使えません。今後、まだまだトレーニングして慣れてもらおうと思っています。

 カウンターの椅子は日本の歯医者さんから寄付していただき、鍋は私の実家の近所のおじさんからの寄付していただきました。スタッフは2週間のロールプレイングトレーニングを経て、平均2分でラーメンを提供できるようになりました。お客さんの人数が増えるとそれなりに時間がかかりますが、それでも10分を越えることは今のところありません。これはスタッフの努力の賜物であり、日本で得た経験を活かしてくれたものと思って感謝しています。

 今の課題はクリンネスと在庫管理。特に食材の仕込みはすべてうちでやっているので製造日から消費期限までラベルで管理したり、保管場所を決めたりと細かい指示が必要でした。

 価格設定は近所の人でも給料日にちょっと来られるくらいのぎりぎりの設定ということで、ラーメン1杯99ペソからにしました。麺の量は日本の半分の100グラムですが、ラーメンをスープ代わりにご飯を食べる人もいるのでそのくらいがちょうどいいというスタッフの意見を取り入れました。
ラージサイズがちょうど日本のラーメン屋さんと同じくらいの大きさです。

 開店前の試食会とオープン当日

 開店日時前には仕事でお世話になっている方たちや、普段支援してくださっている人たちを招いて試食会を開きました。そしていよいよオープン当日。お客さんがゼロかもしれないという不安がありましたが、なんと満席になりました。しかも、ほとんどがフィリピン人で、日本人はひとりだけでした。

 これからの展望

 オープンして一週間、なんとかお客さんゼロの日はありませんでしたが、これから雨季が始まるので、どうなることやら不安もあります。しかし、スタッフと共に頑張っていく所存です。
基本的に利益は支援している地域の支援にすべて使われているので、売り上げが上がれば支援地域の人たちの生活も少しずつ良くなるという仕組みです。
お近くにお越しの際は、「食べて支援」できるラーメン屋台にぜひお越しいただけたら嬉しいです。
【編集 : Y.K】

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