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タイで大成功のBYD電気自動車、バッテリー交換費用と安全性が難題

Global News Asia / 2024年10月15日 7時0分

 もう25年以上昔の話だが、三重県環境部に日産セドリックの電気自動車(試作車)が配置されており、当時の秋田環境部長の好意で試乗させてもらったことがあった。とても静かで未来車的な印象を強く感じたことを覚えている。鈴鹿サーキットでホンダの軽自動車ベースの電気自動車にも乗った。3千~5千万円。将来への夢が詰まっていた。

 現代に目を向けると、電気自動車(EV)の市場は飛躍的に成長し、多くの自動車メーカーが参入している。その中でも、中国のBYD(ビルド・ユア・ドリームス)は、タイ市場で特に大きな成功を収めている。同社のEVは、低価格で高性能な点が評価され、タイ国内での販売台数は急増している。

 しかしながら、BYDのEVにはいくつかの課題が存在する。その中でも特に注目されるのが、バッテリー交換費用と安全性の問題だ。

 EVの最大の特徴であり、同時に最大の課題でもあるのがバッテリーである。BYDのEVも例外ではない。通常、EVのバッテリーは数年で劣化し、交換が必要になる。この交換費用が高額であり、多くの消費者にとって大きな負担となる。

 例えば、BYDの一般的なEVモデルでは、バッテリー交換にかかる費用は百万円以上。この高額な費用は、EV購入後のランニングコストを押し上げる要因となっている。タイの消費者は、この点を非常に懸念している。

 もう一つの重要な課題は、安全性である。EVは内燃機関を持たないため、基本的には火災のリスクが低いとされているが、極稀にバッテリーが爆発炎上する事故が報告されており、特に高温多湿の気候を持つタイでは、そのリスクが高まる。

 BYDは、バッテリーの安全性を確保するために様々な対策を講じているが、依然として全てのリスクを完全に排除することは出来ていない。

 これらの課題にもかかわらず、BYDのEVはタイ市場での存在感を増している。低価格で高性能な点が多くの消費者に支持されており、環境に優しい移動手段としての評価も高まっている。しかし、今後の成長を持続させるためには、バッテリー交換費用の低減や安全性の向上といった課題に対する取り組みが不可欠である。

 日本でも販売されているBYDだが、公道で目にしたことがない。長澤まさみさん出演のBYDブランドCM『ありかも、BYD! 』を目にすることはあるのだが、困惑した日中関係の中では『なしかも、BYD! 』と感じてしまう。
【編集 : af】

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