60代からどう生きるか…“ヨボヨボ老人”にならないため「一番大事なこと」とは【東大医学部卒の医師が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年3月28日 12時0分
60代になって定年退職し、子どもも大きくなったら、これからは「自分のため」の時間です。そこで、“ヨボヨボ”になってもいいから1日でも長生きするか、それとも多少寿命が短くなってもいいから、元気で見た目が若い人生を楽しむのか……あなたはどちらを選びますか? 今回、後者を望む人にとって「一番大事なこと」を、『60代からの見た目の壁』(株式会社エクスナレッジ)の著者で医師の和田秀樹氏が解説します。
1日でも長く生きればよいのか?
ヨボヨボ老人になってもいいから、自分は1日でも長生きしたいと願うのか、あるいは多少寿命が短くなってもいいから、元気で見た目が若い人生を楽しむのか。それは自分で決めなければなりません。
私なら後者を選びます。そういう生き方を選ぶだけで、残りの人生の質はまったく変わってくるからです。
そもそも、死ぬ間際になってから、延命治療を受けるかどうかの自己選択をしても、残された時間はほとんどありません。そういうことは、もっと早く決めるべきなのです。
60代になって定年退職し、子どもも大きくなったら、もう会社や子どもに対して責任を果たす必要はありません。その段階で、死ぬまでの生き方を自分で決めるというのが私は一番よいと思います。
その生き方というのが、見た目を若くして異性にモテたいでもよいし、食べたいものを食べたいでもよい。あるいは、クスリはできるだけ飲まないという選択もあるでしょう。
クスリを飲んだほうがよいかどうかは、自分の体調と相談して決めるべきです。よくそれまで飲んでいたクスリをやめたら体調がよくなったという話を聞きます。
医者からもらったクスリでも、飲んで調子が悪くなったのであれば、やめたほうがよいと私は思います。
もう1つ、鏡を見ることでも自分の体調はわかるものです。つまり、見た目ということですね。鏡に映った自分の顔がさえなかったり、老けて見えたりするのも、ある種の体調といってよいと思います。見た目というのは、客観的とはいわないまでも、若いか老けているかは、見ればわかることです。
「見た目をよくするため」の意欲を失わない
一番大事なことは、「若くありたい」という意欲を捨てないこと。意欲をつかさどる脳の前頭葉は、40代くらいから少しずつ萎縮していきます。意欲は外見にもっとも影響を与えるので、意欲を失わないような生活を心がける必要があるというわけです。
そして、前頭葉の老化を防いで、意欲が低下しないようにするには、見た目をよくすることが大事です。あるいは、恋愛する(したい気持ち)を抑えないことであり、もっと言えば、性的なものに関心を持つことを自分に禁じないことです。
そういうふうに生きていきたいと思っていても、「整形美人」とか「ズラ」といった言葉があるように、この国では人工的に手を加えて美しく見せるとか、若く見せることが、悪いことのように語られます。
最近、見た目を理由に差別的な扱いをすることを「ルッキズム」といって、批判の対象になっていましたが、私は人の顔を「整形」呼ばわりしたり、カツラをした人を「ズラ」と呼ぶほうがよっぽどルッキズムだと思います。
それでは、生まれたときにすべてが決定されてしまいます。後で手を加えることが許されないというのでは、生まれつきの要素があまりにも大きすぎます。
生まれついてのコンプレックスを解消しようと思って、見た目をよくすることが許されないのであれば、人は何のために生きていけばよいのかわかりません。
そんなことをいう人のことは気にしてはいけません。「陰でそんなことをいっているから、あんたたちは老けて見えるんだ」と思っていればよいのです。
和田 秀樹 医師
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