お酒好き必見!「二日酔い」「悪酔い」を防ぐのに効果的な食材とは【専門家が助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月9日 13時0分
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(※写真はイメージです/PIXTA)
お酒好きにとって、永遠の敵とも言える「二日酔い」や「悪酔い」。たくさんお酒を飲んでも、翌朝の体調に響くことなくお酒を楽しむために、知っておきたい事前の対策と、二日酔いになってしまったあとにできる効果的な対処法を伝授します。葉石かおり氏・監修、近藤淳子氏・著『人生を豊かにしたい人のための日本酒』(マイナビ出版)より、詳しく見ていきましょう。
お酒好き必見!知っておきたい「二日酔い対策」
飲み過ぎて二日酔いにならないためには、どんなことに気を付けていけばいいのか説明します。
最も避けたいのはチャンポン。チャンポンとは、ハイボールで乾杯し、日本酒、ワイン、ウイスキーなど数種のお酒を同日のうちに飲むこと。チャンポンをしてしまうと、自分が飲んだアルコールの総量がわからなくなり、酔いやすくなります。お酒が進むと、ついいろいろな種類のお酒を飲みたくなりますが、二日酔い防止のためには避けたほうが無難です。
例えば、体重50キログラムの人が、1時間に処理できる純アルコール量は5グラムと言われています。体重50キログラムの人が、日本酒を1合(純アルコール量約20グラム)飲んだら、そのアルコールを処理するのに約4時間かかるということです。アルコール処理能力には個人差がありますので、あくまで目安の時間です。
たった1合で4時間もかかってしまうのか、それとも4時間しかかからないのか、それぞれ受け止め方は違うとは思いますが、明らかな事実なのです。それを踏まえたうえで、飲酒量を考えると良いでしょう。
そして、「空腹で飲酒しない」ことも大切です。アルコールを飲んで胃で吸収されるのはたったの5パーセント。残りの95パーセントは小腸で吸収されます。そのため、アルコールが小腸に送られると一気に体内に吸収されます。小腸の内壁には「絨毛」と呼ばれる突起物があり、それらを含む小腸の面積は、テニスコート1面分に匹敵すると言われています。
胃よりも小腸での吸収が早い理由は、その大きさが関係しているのです。空腹で飲酒をすると、胃にアルコールが留まる時間が短くすぐ小腸へ送られてしまうため、血中アルコール濃度(飲酒し、消化管から吸収されたアルコールが、血液中に移行した状態の濃度を指す)が一気にアップ。これにより、二日酔いや悪酔いが誘発されます。
つらい二日酔いや悪酔いを予防するには「オイルファースト」を心がけると良いでしょう。オイルファーストとは、飲む前にオイル(油分)を使った料理を食べることです。オイルは、血中アルコール濃度の急激な上昇を緩やかにする効果があります。また、オイルは胃での滞留時間が長いので、アルコールが体内で吸収されるスピードが遅くなり、悪酔いを防ぐことが可能です。例えば、唐揚げ、魚介のアヒージョ、オイルサーディンなどを飲む前に食べることをおすすめします。
「肝臓でアルコールの代謝を助けるもの」を食べるのも良いでしょう。例えば、タコ、イカに含まれるタウリン、ひまわりの種や大豆に含まれるL-システイン、ごまに含まれるセサミンです。恐ろしいことに、一度上がってしまった血中アルコール濃度をすぐに下げる方法はありません。しかし、アルコールを肝臓で代謝するのを助ける成分を意識して摂取することはできます。
飲酒中にできる、最もカンタンな「二日酔い対策」
さらに、「やわらぎ水を飲む」ことが大切です。お酒を楽しむときのチェイサーのことを、日本酒の場合は「やわらぎ水」と呼んでいます。私は、お店で日本酒を注文するときは、必ずお水をお願いしています。
やわらぎ水は、常温が体には優しいとされています。なぜならば冷たすぎる氷入りのお水は、内臓を冷やし、代謝を悪くしてしまうからです。とはいっても、常温のお水を注文するのは、お店側にもお手間を取らせてしまう可能性があるので、ひとまずは氷抜きでお水をお願いしています。
やわらぎ水にここまでこだわるのは、その効果を抜群に実感できるからです。例えば、空腹で日本酒を飲むと一気に酔いがまわりませんか? そんなとき、やわらぎ水を飲むと、体内のアルコール濃度が薄まり、血中アルコール濃度の急激な上昇を抑えることができます。
また、やわらぎ水は、脱水症状の緩和を促す効果があります。アルコールを飲むと利尿作用が促進され、脱水症状を引き起こしやすくなってしまうのです。そこでやわらぎ水を飲むことにより、脱水症状を緩和したり、頭痛を和らげたりすることができます。
二日酔いになってしまったら…回復効果の高い食材は?
それでも、二日酔いになってしまったときのために、翌朝の体調の不具合を少しでも改善できる効果のある食材をご紹介しましょう。
まず、たんぱく質とビタミンB1。たんぱく質は小腸でアミノ酸に分解され、肝臓へ運ばれるとアルコール代謝を促してくれます。豚肉、鶏肉、牛肉などの動物性たんぱく質、大豆製品などの植物性たんぱく質などを食べると良いでしょう。特に納豆や豆腐は、胃の不快感を緩和する効果があります。
そして、ビタミンB1は、アルコールが分解されるときに大量に必要となる栄養素です。飲み過ぎた翌日はビタミンB1が不足しがちになります。豚肉、うなぎ、たらこなどを積極的にとるようにしましょう。
ただ、食べ物が喉を通らないほどの不快な二日酔いのときには、とにかく水分を多く取るようにしてください。また、オレンジジュースも二日酔いに効くと言われています。オレンジジュースに含まれる糖分を摂取すると血糖値が上がり、脱水症状も緩和する効果があります。
近藤 淳子 一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーション 副理事長、フリーアナウンサー
葉石 かおり 一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーション 理事長 酒ジャーナリスト、エッセイスト
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