人は“3種類”に分けられる…タイプ別「飲めるお酒の量」それぞれの上限は?【医師が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月17日 12時0分
![人は“3種類”に分けられる…タイプ別「飲めるお酒の量」それぞれの上限は?【医師が解説】](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/goldonline/goldonline_59260_0-small.jpg)
(※写真はイメージです/PIXTA)
「お酒を飲むと顔が赤くなる」という人は多いと思いますが、なかには「飲んでもまったく顔色が変わらない」という人もいます。実は、この「赤くなる」「赤くならない」の違いで、飲めるお酒の上限が変わってくると、『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(KADOKAWA)著者で医師の尾形哲氏はいいます。その根拠と具体的な飲酒量について、詳しくみていきましょう。
お酒を飲めるか飲めないかは、“生まれつき”決まっている
![](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/4/d/800m/img_4d561a542a8d4d421db62fb4e6442307223685.jpg)
![](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/8/c/800m/img_8c6085461f0edc4061fbdd9e07d5b9f8220433.jpg)
「NN型」、「ND型」、「DD型」…遺伝子によって3タイプに分類
アルコールの処理能力には個人差があります。飲んでも赤くならない人、赤くなるけれど飲める人、すぐに赤くなってまったく飲めない人の差は、遺伝子によって決まっています。
両親から遺伝子を1つずつ受け継ぐことによって、飲んでも赤くならない「NN型」、赤くなるけれど飲める「ND型」、まったく飲めない「DD型」の3タイプに分類できます。「N=飲める」「D=ダメ」と理解すると、わかりやすいかもしれません。
3タイプの違いは、肝臓内で分解されたアセトアルデヒドを代謝する2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の活性によって決まります。
![](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/c/7/800m/img_c7332fcf8912ae67b4ea15d1397a0b7d76052.jpg)
ALDH2の活性が高い人が「NN型」で、アセトアルデヒドをスピーディに分解できます。そのため、飲酒をしても赤くなったり、吐き気や頭痛が起こるなどの反応(=フラッシング反応)がありません。
ALDH2が低活性(高活性の16分の1程度)の人が「ND型」で、フラッシング反応は起こるものの、分解はできるので飲むことはできます。
ALDH2の活性がない人が「DD型」で、まったくお酒を飲めません。自分の遺伝子タイプを知らずに無理に飲んだりすれば、急性アルコール中毒になりかねないので要注意です。
![](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/2/f/800m/img_2fd807198281c952e8752566303161a7168043.jpg)
アルコール依存症の9割が“飲める”人
![](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/1/7/800m/img_175f88a0fe859aec2c6d5ffcbb4cad26187262.jpg)
何かの機会に飲酒をしていた人が、毎日お酒を飲むようになり、次第に飲まずにはいられなくなったり、飲まないと手が震えたりする離脱症状が起こるのが「アルコール依存症」です。
アルコール依存症になる人のうち、87%はお酒が飲める「NN型」の遺伝子を持つ人です。自分はお酒に強い、飲める口だと自負し、量や頻度が増えがちなのです。
飲むと赤くなる人は「がん」のリスクが高い
![](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/9/e/800m/img_9e892cb7b17bea71b898fb640b63e34451700.jpg)
赤くなるけれど飲める人は、アセトアルデヒドの分解が遅く、肝臓だけでなく食道や咽頭がんのリスクも高いことが知られています。上図は食道がん患者のアルコール分解における遺伝子型の割合を示したもので、毎日飲酒をする人のうち、飲める人(NN型)より赤くなるけれど飲める人(ND型)の割合が多いと示されました。
「赤くならない人」はジョッキ3杯まで、「赤くなる人」は2杯まで
健康のために飲酒量はゼロがベストという結論が出てはいますが、お酒好きな人にとって、今日からお酒を飲んではいけませんと言われても現実はそう簡単ではありません。実際、飲酒によって得られるメリットもあり、いきなりゼロにしてくださいと言うつもりはありません。
ただし、健康リスクを極力上げない飲み方をするには、1日に飲んでよい上限を設けることが大切です。
飲んでも赤くならない人は、純アルコール量で60gを上限にしましょう。ビールならジョッキ3杯、日本酒なら3合、ワインならグラス4〜5杯が目安です。意外と飲める気がしませんか?
飲むと赤くなるけれどお酒が好きな人の上限は、純アルコール量で40gです。飲めるけれど肥満や糖尿病がある人も上限は40gにしましょう。
![](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/a/1/800m/img_a188bc533bab0acc8d0611309825506e128591.jpg)
「上限までなら毎日飲んでいいんだ!」は早とちり
勘違いしてほしくないのは、上限を守って毎日飲酒することを推奨しているわけではありません。普段、これ以上の量を飲んでいる人は飲みすぎなので、減らす目安として提示しています。
なお、厚生労働省が「健康日本21」で節度ある飲酒量として明記しているのは、1日平均純アルコール量20gです。これに近づけることが理想ですが、まずはご自身の体質に合わせ、上限を守ることから始めてほしいと思います。
![](https://ggo.ismcdn.jp/mwimgs/b/9/800m/img_b93d7c11aaec01ca1c45f774f09c46af161685.jpg)
尾形 哲 医師 一般社団法人日本NASH研究所 代表理事
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「大好きなラーメンとお酒」やめられないナゼ 絵本作家が糖尿病と診断されるまで暴飲暴食
東洋経済オンライン / 2024年7月4日 15時0分
-
海水浴にバーベキュー! 夏は「酒気残り運転」に要注意
バイクのニュース / 2024年7月4日 13時10分
-
【酒飲みの新常識】不思議なことに酔いやすい「昼飲み」楽しむコツはお酒の順番
東スポWEB / 2024年6月23日 10時41分
-
「食生活のせい」「家系のせい」と決めつけないで…がんができる「最大の要因」とは【医師が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月19日 10時0分
-
「日本は外で飲めるからいいよね」訪日外国人もビックリ“飲酒ルール”海外との意外な違い
女子SPA! / 2024年6月16日 8時47分
ランキング
-
1妻に先立たれた65歳、年金約17万円・おひとり様シニアを襲う<老後破産へのカウントダウン>
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月3日 9時0分
-
2今度はなんのコラボ? マクドナルドのX、次回の「ハッピーセット」のヒント画像公開...期待高まる
J-CASTニュース / 2024年7月4日 16時49分
-
3勢いづく出社回帰 テレワークは消えゆく運命なのか?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月5日 6時35分
-
4宝くじで「10億円」当選! でも実際に“手では持てない”って本当?「1000万円」なら片手で持てる? 元銀行員の筆者の経験もあわせ解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月4日 4時40分
-
5「NHK受信料がいらない」チューナーレステレビ 山善があえて“アフターサービス”に注力するワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月3日 8時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)