〈Z世代部下〉のモチベーションを上げるために欠かせない「ある言葉」とは【Z世代社長が助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月26日 7時0分
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「叱られたくない」という気持ちが強いZ世代。それゆえ「自分の意見より、上司や先輩に叱られない企画を出すようになる」傾向があると、自身もZ世代である、株式会社OMOCHI代表取締役である白附みくる氏は言います。白附氏の著書『Z世代の取扱説明書 Z世代社長が語るリアルな本音』(サンクチュアリ出版)より、Z世代を「ほめ伸びタイプ」「叱咤激励タイプ」「楽観タイプ」の3タイプにカテゴライズし、それぞれに最適な「モチベーションの上げ方」を解説します。
新しいことに取り組むZ世代に、伝えておくべき「言葉」とは
一般的な話として聞くことが多いのは、「Z世代は自分で決めた枠のなかで行動する」ということです。言われてみれば、そんな面もあるかもしれません。
Z世代の部下に新しいチャレンジをしてほしいとき、どんな働きかけをすればいいでしょうか?
まず、「3タイプ」に関係なく共通しているのは、たくさん機会を与えてあげて結果に対して否定しないことが大切だということです。とくに叱られた経験があると、Z世代はチャレンジしなくなります。また、とても敏感なので、言葉だけでなく嫌な顔をされたり、暗い感じで「ああ……OK……」と言われたりすると、「ダメだったんだ……」と繊細に感じとりやすいのです。
Z世代に限らず、叱られた記憶があることについては、また叱られたくなくて、挑戦する意欲を失ってしまうことがありませんか? たとえば「新しい企画を出して」と言われて出したのに否定されると、とくにZ世代は、自分の意見より、上司や先輩に叱られない企画を出すようになってしまいます。
そもそも、わたしも含めて、叱られる耐性がない人がとても多いので、否定されない枠組みで動くほうが賢いと考えるのです。新しいことに取り組んでもらいたいときは、「やってみなよ。失敗しても大丈夫だから」と伝えることが前提です。
ほめて伸びるタイプ→「ほめてから改善点を伝える」
新しいことに取り組んでもらうとき、ほめ伸びタイプには、とにかくほめてあげることが大切です。不安そうにしていても、「いや、絶対に大丈夫だよ。失敗しても平気だから!」という枕詞をつけると、より挑戦しやすくなるでしょう。
ほめ伸びタイプにチャレンジさせたいときは、行動した結果がマイナスだったとしても、まず「すごい! 天才!」とほめてあげましょう。そうすれば、その後も自発的に行動するようになります。
〇 「センスがあるね!」「天才!」「手を加えなくてもいいよね」と伝えたうえで、「こういうふうにしたほうが、もっとよくない?」と伝える 〇 「これだけ完璧にできるなら、もしかするとこんなこともできる? え、できるの? すごいね!」と煽る改善をうながしたいときは、修正があがってきたら「すごくいいじゃない!」「何も知らなくても、いいものをつくるよね」といったん肯定したあとに、「そこを少し〜すればもっといいかもね」と伝えると、とても伸びます。
さらに「こんなこともできる? すごいね!」と煽れば、喜んで動くはずです。
叱咤激励されて伸びるタイプ→「フォロー」のある安心感が大切
叱咤激励タイプには、かまってほしいと思っている、とても繊細な人が多く見られます。何か言われると、「あ、ダメだったんだ…」と感じやすいタイプです。
否定されたとき、ほめ伸びタイプはプライドが高いので「ムッ!」となるのですが、叱咤激励タイプは「しょぼん……」となってしまいます。
決して否定せず「一緒にやろうか?」と声をかけ、「新しいことを一緒にやってみない? あとからフォローするし……」と伝えれば動いてくれます。本人も気づいていませんが、じつは「かまってちゃん」なので、フォロー体制があること、気にかけていることを伝えてあげましょう。決して、叱られることが好きなわけではないものの、正論ならある程度叱っても問題はなく、冷静に伝えることで、より動いてくれるようになるはずです。
叱咤激励タイプは繊細な人が多いので、目的をしっかりと伝え、「そこまでやっていいよ」と枠組みがわかるようにしたほうが、新しいことに取り組みやすいと言えます。
どこまですればいいか迷いがちな分、指示を出す際は、たとえば
「AとBとCの資料をつくってほしい。内容は〜という感じのことを入れたいなと思っているんだけど、お願いできる?」
と、細かく、わかりやすく伝えてあげたほうがいいでしょう。
そして、「もしわからなかったら、いつでも聞いて」と添え、フォロー体制がしっかりしていることも補足してください。そのほうが、安心して取り組めます。
楽観的なタイプ→「未来をイメージさせる」
ほめ伸びタイプと叱咤激励タイプは繊細でナイーブな人が多いのですが、楽観タイプは体育会系に多い傾向があります。ですから、少し厳しく言われても、あまりへこたれないのです。
そんな楽観タイプに新しいことをしてほしいときは、あまり細かな配慮をしなくても大丈夫です。なぜなら、基本的に体育会系であり、「やって」と言えば行動するからです。ただ、
・意味がわからずに始めてしまう・言った範囲のことしかしないことが多い
といった面があります。
わたしも、このタイプの部下に新企画のプレゼン資料をお願いしたとき、「はい、ひとまずつくってみます!」と走り出すので、心配になったことがありました。
楽観タイプには、その仕事をすることで何がどうなるか、という背景を伝えることが大切です。また、「実績をコツコツ積み上げたらこうなっていくよ」といったプロセス重視の見せ方をするよりも、最初に「これに成功したらこうなるよ」と未来を見せてあげたほうが、動いてくれます。
勝つことや優勝を目指して取り組む体育会系の要素があるので、最初に未来が見えるほうが心が動くのでしょう。
×「こうやって、こういう手順を踏んで、こう取り組んでください」 〇「今回の仕事はこんなクライアントさんのこんな内容で、これができるようになれば君はとても成長する。そうすると、次にはこんなこともお願いできるようになるから、一度試しにやってもらえないかな? 最初だし、失敗してもOKだから」楽観タイプに事務的に伝えることは、NGです。「これができたら、○○ができるようになる」という未来を見せるほうが心に刺さり、動いてくれやすくなります。
なお、「最初だから」「失敗してもOK」というフレーズは、どのタイプにも必要です。
白附 みくる
株式会社OMOCHI代表取締役
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